NiziU MAKO×NINA、姉妹のような最年長&最年少コンビ 『Nizi Project』時代から見られた夢への強い想い

 そんな“姉”の背中を見て育ったNINAも、『Nizi Project』の間に少しずつ成長を遂げていった。地域予選でJ.Y. Parkが感動して言葉を失うほど綺麗な高音を聴かせ、「あなたは完全なスターだ」とまで言われた彼女。しかし、その後はなかなかダンスの実力面で高評価を得ることができずにいた。それでも幾度となく悔し涙を見せながら、武器である高音でミッションを共にしたメンバーを支え、持ち前のクリエイティビティで数多くの困難を乗り越えて夢への切符を手にする。

 もちろん課題だったダンスの練習にも向き合い、韓国合宿のチームバトルではダンスが得意なメンバーから指導を受けてJ.Y. Parkに成長を認めてもらえた。J.Y. Parkがメンバーに伝えたJYPが追求する3つの価値「真実・誠実・謙虚」をNINAは地で実践できているメンバーの一人であっただろう。ポテンシャルの高さに甘んじず、必死に夢にくらいついてきた彼女は年齢よりも大人びて見える。だが末っ子ならではの一面もあり、『NiziU 9 Nizi Stories』第9話(NINA編)ではRIKUから“NiziUの中で一番甘えん坊”と言われていた。

 たしかにこれまでに放送されたNiziUに迫ったドキュメンタリーでは、いつも誰かにくっついているNINAの姿を見かける。『Nizi Project』では一度も同じチームにならなかったが、MAKOともよく一緒にいる場面を見かけ、『スッキリ』(日本テレビ系)で放送された「Make you happy」の撮影裏での二人の姿も印象的だ。デビューシングル「Step and a step」でも、〈なんか寂しい時だってその手を伸ばせば Take my hand〉というフレーズに合わせて手を繋ぐ振り付けが微笑ましい。輝かしいデビューを飾ったNiziUだが、これからはたくさんのアーティストが存在する音楽シーンの中で大変なこともあるだろう。それを乗り越えた先には大きな虹がかかるように、最年長のMAKOと最年少のNINAが虹と虹の端を結んでいってほしい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter:@bonoborico

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