KyoungSeo、BTSと並んだヒット曲「Shiny Star(2020)」バイラル上位 リメイクの懐かしさ&親やすいメロディがリスナーを虜に
「Shiny Star(2020)」は、2000年代に韓国で大ブームになったCYWORLDというコミュニティサイト(現在はサービスが終了している)のバックミュージックとして使われてヒットした、ヤン・ジョンスン(Kiroy Y)「夜空の星を」をリメイクした曲である。つまり韓国ではよく知られた曲であった。懐かしさや、耳馴染みの良さもヒットを後押ししたのだろう。2021年1月第3週のガオンチャートのデジタルチャート1位、さらに韓国地上波テレビの音楽番組『SBS人気歌謡』でもチャート1位となり話題となった。この数年のBTSの大躍進で、世界の音楽シーンの中でも韓国チャートが無視できないようになった今、日本のバイラルチャートで「Shiny Star(2020)」が上位に食い込んできたのも当然と言えば当然と言える。しかし、そういった楽曲が、しっかり日本のバイラルチャートに反映されてくるスピード感は、改めて注目しておくべき出来事と捉えることもできるだろう。
「Shiny Star(2020)」という楽曲についても触れると、ウォームでアコースティックなアレンジが特徴のミディアムチューンで、KyoungSeoの瑞々しくクリアな声質が生きるピュアなメロディも印象的である。ボーカルの語尾が柔らかいのも、とても親近感が持てる。韓国語で歌われているが、ロングトーンや譜割りのシンプルさで、日本のリスナーにも親しみやすい曲調だと言えるだろう。韓国語という、ニッチな母国語の壁を飛び越えて響きうる1曲だ。
SNSもバイラルチャートも全世界共通。世界に向けて発信できるし、世界のことを受信できる。だからこそ、日本語というニッチな母国語の呪縛も解き放たれるといいな……なんて思う2021年1月であります。
■伊藤亜希
ライター。編集。アーティストサイトの企画・制作。喜んだり、落ち込んだり、切なくなったり、お酒を飲んだりしてると、勝手に脳内BGMが流れ出す幸せな日々。旦那と小さなイタリアンバル(新中野駅から徒歩2分)始めました。
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