TREASURE、世界基準で注目集める前例なきグループへ 大型タイアップやチャートアクションで証明された期待値の高さ
BIGBANGやBLACKPINKなどが所属する韓国の芸能事務所、YG ENTERTAINMENTから4年ぶりにデビューした大型新人ボーイズグループ・TREASUREが、まだ日本デビュー前ながらTVアニメ『ブラッククローバー』の新エンディングテーマを担当することが発表された(参照)。この情報が解禁されてすぐ、日本だけではなく世界中のファンが反応し、「#CONGRATULATIONSTREASURE」というハッシュタグが瞬く間にワールドトレンド入りした。『ブラッククローバー』は2015年から『週刊少年ジャンプ』誌上で連載中の作品で、2017年からアニメ化されている。TREASUREがエンディングテーマを担当する1月5日からは、13クール目に突入する人気コンテンツだ。
TREASUREは2018年11月に放送されたデビューサバイバルプログラム『YG宝石箱』を通して結成された12人組。1999年生まれのヒョンソクから2005年生まれの末っ子ジョンファンまで、平均年齢は18歳という10代の割合の方が多いグループだ。サバイバルには韓国内での練習生TREASURE A・B・Cの3チームに加え、日本出身メンバーで構成されたTREASURE Jチームが参加し、20人以上のバトルで凌ぎを削った。特にTREASURE Jチームは夏季休暇の期間などは韓国合宿などがあったものの、基本的には言語教育など含めて日本国内のYG JAPANでトレーニングを受けたチームだが、インパクトのある初登場の場面から他チームに負けないハイレベルなパフォーマンスを見せた。最終的に12名中4名がTREASURE Jから選ばれたことを考えると、韓国外で同レベルのトレーニングを受けた海外出身・在住メンバーも含めたサバイバルによってメンバーを選抜するという、ほかの事務所がまだ試みたことのない、全く新しいやり方で作られたグループと言えるだろう。
TREASUREの特徴は、12人という大人数構成での群舞ダンスを主体にしたパフォーマンスにある。それまでYGエンタのグループといえば、ある意味「K-POPの定型」からは少し外れた少人数でのフリーダムさのあるどこかアーティストっぽいパフォーマンスのイメージが強かった。iKONやBLACKPINK以降から激しいダンスパフォーマンス楽曲をこなす印象は出てきたが、本格的に「大人数での一糸乱れぬ揃ったカル群舞」という、ある意味で「K-POPらしい」「アイドルグループ」をYGが育てるのは、TREASUREが初の試みと言っても良いのではないだろうか。
2020年8月・9月・11月に連続でリリースされたシングルアルバム『THE FIRST STEP』シリーズは、それぞれ20万枚以上を売り上げ、2020年にデビューしたグループの中で最も多い販売数を記録した。また、『Asia Artist Awards』と『Korea First Brand Awards』では新人賞を授賞、YG ENTERTAINMENTのアーティストとしては5年ぶりに出演しパフォーマンスした『2020 Mnet Asian Music Awards(MAMA)』では男子新人賞とファン投票で決まるWorldwide Fan's Choice Top10に選ばれた。特に『MAMA』では初めてTREASUREのパフォーマンスを目にする他グループのファンも少なからずいたようで、Twitterでは「初めて見たけど新人とは思えない」「YGらしいかっこいいパフォーマンスだった」などパフォーマンスのクオリティについての感想と、授賞式の合間にファンが撮影したと思われる「はしゃぎ回るTREASUREメンバーの動画」が両方話題になっていた。動画に関しては当初「新人賞を獲って喜んでいる姿」とされていたが、後に「授賞式の合間にマクドナルドに行くことが決まってテンションが上がっているらしい」ということになり、真偽の程は定かではないが一時「TREASURE」と「マック」がトレンドに入ったり、「マクド」や「mcdonalds」がサジェストで出たりという事態になっていた。これもまた、ワールドワイドにSNSで注目を受けるK-POPアイドルらしい現象ではある。