アイドルから声優へ転身ーー花谷麻妃が語る、憧れの世界で直面した苦難と仲間の大切さ「声で世界中の人を笑顔にしていきたい」

花谷麻妃、声優として直面した苦難

 諏訪ななか、Machico、木戸衣吹ら人気声優〜若手まで、多数の女性声優がメンバーとして参加する音楽バトルプロジェクト『IDOL舞SHOW』。同プロジェクトは、アニメ音楽シーンの第一線で活躍する音楽プロデューサー・斎藤滋、冨田明宏、木皿陽平の3名が、NO PRINCESS、三日月眼、X−UCという3ユニットをそれぞれプロデュースし、「天下旗争奪バトルロイヤル」と名付けられたレースで競い合う。

 リアルサウンドでは、『IDOL舞SHOW』の各ユニットに参加する新鋭声優を3名ピックアップ。その第一弾として、2018年にアニメ『くまみこ』でデビューした花谷麻妃(X−UC/猿野さくら役)へインタビュー。アイドルから声優に転身するまでの歩み、そして『IDOL舞SHOW』の一員として過ごした1年間について話を聞いた。(編集部)【最終ページに読者プレゼント有り】

芸歴15年、子ども時代から抱いていた声優への憧れ

花谷麻妃
花谷麻妃

ーー現在、18歳の花谷さん。芸能活動のキャリアはもうずいぶん長いそうですね。

花谷麻妃(以下、花谷):はい。芸能活動を始めたのが3歳なので、もう15年になりますね。当初は子役やジュニアモデルとしてCMに出させていただいたりしてました。その後、小学校6年生の頃には、知り合いの方にお声がけいただいたことをきっかけに、アイドルグループの一員として活動するようにもなって。

ーー元々アイドルへの憧れはあったんですか?

花谷:元々はずっと声優さんに憧れていたんですよ。小学生の頃からアニメが大好きで、特に『魔法少女まどか☆マギカ』にものすごくハマっていて。ソウルジェムのフィギュアを集めて持ち歩くくらい大好きだったんです。そこからの流れで「魔法少女になるにはどうしたらいいんだろう?」って中2病っぽいことを考えるようにもなったんですけど(笑)、まぁ実際問題なれないことはわかっているので、声優さんとしてだったら魔法少女になることができるかなって思うようになったんですよね。私はいつもアニメを観て元気をもらっていたので、同じように自分も声優としてたくさんの方に笑顔を届けられたらいいなっていう強い気持ちもありました。

ーーアイドル活動をしながらもその夢は持ち続けていたわけですね。

花谷:アイドルとして女の子の集まりの中で活動することはすごく新鮮で楽しいものではありました。華やかな世界の中でたくさんのファンの方と出会うことができましたし、その中では「団体で活動するってこういうことなんだな」っていう気づきもたくさんありましたし。人間としての経験値が上がる期間だったなって思います。でも心の中にはずっと声優さんになりたいっていう気持ちはありましたね。

ーー幼い頃から芸能活動をしてきた中で、挫折を味わった経験はなかったですか?

花谷:挫折とはまたちょっと違うんですけど、やっぱり人前に立つ仕事なので、CMとかに出ると学校でいろいろ言われるんですよ。そこには羨ましさっていう感情があったのかもしれないけど、あんまりいい目で見られることがなくて。靴を隠されてしまったりとか、キツイ当たり方をされてしまうこともありました。

ーーでもそこで辞めたいとは思わなかったんですよね。

花谷:お仕事の関係上、日焼けをしちゃいけなかったから学校でもプールに入れなかったりもして。それが寂しくて、もう辞めたいと思う瞬間はあったりしたんですけど、基本的には本気でそう思ったことはなかったですね。他人にどんな目で見られようとも、自分にしかできないことをやっているんだっていう思いがあったし、それを辞めてしまったら自分じゃなくなってしまう気がしていたので。周囲にはちゃんと私のことを理解してくれる人もたくさんいたので、そういう人たちを大事にしようって子供ながらに思っていたところもあったと思います。あと根底には、もっともっと頑張って有名になりたいっていう気持ちもありましたしね。

ーーそういったハングリー精神は今もなくなってはいないですか?

花谷:はい。今もしっかりあります。それってこういうお仕事をする上ではすごく大事なことだと思っているので。

ーーその後、アイドルとして活動していた2016年にはTVアニメ『くまみこ』に声優として初めてかかわることになりました。同時に、『くまみこ』のオープニングテーマ「だって、ギュってして。」でソロアーティストデビューも果たしています。その経験が夢への大きな足掛かりになったわけですね。

花谷:初めて声優としてお仕事をさせていただいたことで、「あ、私の大好きなアニメはこうやって作られているんだ!」っていうことを知れたのがまずうれしかったですね。先輩の声優さん方が画に声を当てている様子を見たときは「すごいなぁ」って小学生並みの感想しか出てこなかったし(笑)、それを自分でやることに関してはもう不安しかなかったんですけど。実際、アフレコをしてみても演技力が全然足りなくて思うように声が乗せられなくてものすごく難しかったですしね。でも共演者の方々が優しく支えてくださったことで、あらためて「声優になりたい!」「声優を極めたい!」って思うことができたんです。たくさんの人たちの思いを繋げてひとつの作品を作っていくことを実感できた素晴らしい現場が、当時の私の背中を大きく押してくれたんだと思います。

ーー2017年にはアイドルグループを卒業し、声優活動に専念することになりました。

花谷:声優のためのレッスンを重ねていたんですけど、どうしても自分に自信を持つことができない時期がしばらく続きました。「私の声を受け入れてもらえるのかな」っていう不安ばかりが大きくなってしまっていたというか。それはきっと幼い頃から芸能活動をしてきたことが影響している部分もあると思うんですよ。自信を持ちすぎたがゆえに失敗してしまう人とか、いろんな現実を近くで見てきたからこそ、「私は大丈夫かな」と思ってしまうようになって。何も結果が出ていないのに、先回りして失敗した時のことを考えて不安になることもすごく多かったです。何度も挫折しそうになる瞬間もありましたね。

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