aespa、TOMORROW X TOGETHER、IU×BTS SUGA……アニメーション用いた表現で魅せるMV K-POPシーンでは定番化?
K-POPのアイドルはこれまで、ビジュアルレベルの高さやスキルフルなパフォーマンスで主に人気を集めてきた。それに加えて、昨今は斬新なプロモーション方法でも注目を集めている。今回はその中からアニメーションを用いたMVを取り上げたい。
SMエンターテインメントからデビューした大型新人・aespaは、物珍しい特徴の連続であった。その一つとして、まずアバターの登場が挙げられる。メンバーの紹介ビデオでは、実在のメンバーとアバターとの会話も繰り広げられる場面も。非現実性を際立たせる映像には、新鮮さが詰まっている。アバターは、デビューステージを披露する際も冒頭に登場し、グループの個性を発揮するには欠かせないものとなっている。また、aespaのデビュー曲「Black Mamba」MVで取り入れられている蝶のアニメーションも印象的だ。同楽曲ではミステリアスなイメージをアピール。蝶は楽曲やグループのモチーフにもなっており、重要なポイントであると言えるだろう。メンバーの魅力や個性的なコンセプトを発揮するためのこれらの演出は、結果として多くのK-POPファンの興味を惹いた。
このような別次元のコンテンツを融合させる流れは、アーティストのブランディングを大きく左右する。これまでの事例を取り上げよう。BTSの弟分グループであるTOMORROW X TOGETHERのデビュー曲「CROWN」のMVは、ポップなアニメーションによってメンバーの持つ少年らしいキュートさを演出している。
また、IUとBTS・SUGAのコラボ曲「eight」のMVにもアニメーションが使用されており、IUの持つ透明感が抜群にアピールされている。K-POPアイドル/アーティストは細分化されているが、別次元のコンテンツを用いることで神聖さが生まれているという共通点がある。ポップなものからミステリアスなものまで工夫を施すことで差別化ができ、世界観がグッと広がった印象を受ける。3次元の中にある違和感を巧みに利用し、ここぞという時に使われているようだ。