トイズファクトリー新設レーベル<VIA>の狙いとビジョンを解説 “ストリーミング時代のレコード会社のあり方”への挑戦
りりあ。「蛙化現象に悩んでる女の子の話。」は、グローバルディストリビューター・The Orchardを通して11月27日から世界配信を開始した。The Orchardは以下の記事でも紹介しているように、BTSの世界展開もサポートしたディストリビューターだ(参照:BTSの世界展開もサポート デジタル・ディストリビューター「The Orchard」が目指すものは?)。
「The Orchardから配信することでもちろん、国内だけではなく、海外のマーケットにも広く曲をリーチさせたいという思いもあるのですが、トイズファクトリーのインフラだけではなく、違う角度からの発想を外からも積極的に取り入れていきたかったからです。<VIA>は外部スタッフとして松島功さんにもお手伝いしてもらっていて、戦略的にそして多角的にデジタルプロモーションを展開していきたいと考えています。以前、The Orchard Japanの金子雄樹さんがリアルサウンドのインタビューで『実際にコンテンツを見極めて契約をさせていただくので、誰でも使えるサービスではない』と言い切っていたのがとても好印象でした。インディペンデントなトイズとThe Orchardの考え方がとても近い気がしています」(松崎氏)
ストリーミング市場が拡大し、TikTok発のヒットが世を席巻するなど、音楽産業のエコシステムが大きく変わりつつある2020年。<VIA>は、アーティストを中心にしたインディペンデントなチーム体制を周辺のパートナーがサポートするという、これからの時代のレーベルの形を示していくことにもなりそうだ。
■柴 那典
1976年神奈川県生まれ。ライター、編集者。音楽ジャーナリスト。出版社ロッキング・オンを経て独立。ブログ「日々の音色とことば:」/Twitter