THE COLLECTORS、限界を超えた先で歌い叫んだ熱狂のステージ ファンと祝った加藤ひさし還暦記念ワンマンを観て

THE COLLECTORS、限界を超えた先で歌い叫んだ熱狂のステージ ファンと祝った加藤ひさし還暦記念ワンマンを観て

 11月9日に「お願いマーシー」をYouTubeで公開したところ、再生回数があっという間に15万回を超えたことについて、「俺は自分たちの力だと信じたい」(加藤)、「マーシーのおかげだよ!」(コータロー)、「来年出すシングルは『お願いロビン(=吉井和哉)』にしよう」(加藤)などという、この日三度目の掛け合いをはさんでから、「よし、じゃあ俺たちの限界を超えていこうぜ!」という言葉からの「限界ライン」で、ライブはいよいよピークに。

 これも『YOUNG MAN ROCK』の曲だが、〈さあ!どうする? 明日何する? 世界はいつだってボクたち次第〉〈アインシュタインの話では 常識なんて言うモノは 18までに溜め込んだ 偏見だらけの 馬鹿な 馬鹿な 馬鹿なコレクション〉というラインは、まるで2020年現在の世の中の状況を歌っているかのようだ。

 ラストは『別世界旅行〜』から「旅立ちの讃歌」。バックトラックのピアノがイントロを奏で始めると、ステージ後方の幕が開き、加藤の足元のレッドカーペットがドラムのcoziの後方までまっすぐ伸びており、そこにミラーボールが置かれていることがわかる。サビでミラーボールが全方位に光を放ち、ギターソロで光が回転、ホール内を銀河のように照らしていくーーという、とても幻想的な演出。

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 〈Go Now Go Now 二度と旅立てないだろう 今 旅立たなきゃ きっと きっと/二度と輝かないだろう 今 飛び込まなきゃきっと きっと/二度と追いつかないだろう 今 追いかけなきゃきっと ずっと Go Now〉と、朗々と響く加藤のボーカル。60歳でこんな歌を、こんなに切実に、かつこんなに瑞々しく歌うことができるロックボーカリスト、他にいるだろうか。

 再び回り始めたミラーボールの光を浴びながら、コータローが長尺ギターソロを聴かせ、まず加藤がステージを去る。やがて曲が終わり、演奏を終えた3人もステージを下りると同時に、終演SEで「お願いマーシー」がかかる。それに合わせてまた巻き起こる、オーディエンスのハンドクラップ。曲の途中で客電が点いても、そのハンドクラップは止まらずに続いた。

THE COLLECTORS

■兵庫慎司
1968年生まれ。音楽などのライター。「リアルサウンド」「CINRA NET.」「DI:GA online」「ROCKIN’ON JAPAN」「週刊SPA!」「CREA」「KAMINOGE」などに寄稿中。フラワーカンパニーズとの共著『消えぞこない メンバーチェンジなし! 活動休止なし! ヒット曲なし! のバンドが結成26年で日本武道館ワンマンにたどりつく話』(リットーミュージック)が発売中。

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