ANFiNYが語る、2人で歌うからこそ表現できる“温かさ” 路上ライブの日々から、メジャーデビュー作『僕らの夢』に至るまで

ANFiNYが語る、2人で歌うからこそ表現できる“温かさ” 路上ライブの日々から、メジャーデビュー作『僕らの夢』に至るまで

「1人で歌ってるように聴こえる一体感は、僕らの特徴」(SHOYA)

ーーそれぞれ違った魅力を持った2人ですが、ANFiNYといえば路上ライブです。あれだけ多くの路上ライブをやるに至った経緯を教えてください。

SHOYA:きっかけは、僕があんまりやる気なかったことですね。

KAZUKI:リアルにね(笑)。

SHOYA:当時は、KAZUKIが一人で路上ライブをやってたんです。お仕事もなかったので、僕は友達と遊んでばっかりいたんですよ。ある日、友達と旅行に行った帰りの新幹線で、仲が良かった人がメジャーデビューするってニュースを見たんです。本当に仲が良かったから嬉しかったんですけど、急に遠い存在に感じちゃって。「俺は頑張ってないからメジャーデビューできないのも当たり前だな」って気付きました。そこでスイッチが入って、遊んでる時間なんて1秒もないって思ったんですよね。それで、新幹線の中からKAZUKIに電話して、「ようやくスイッチが入りました。明日から毎日路上ライブやりませんか」って。

KAZUKI:こっちはその言葉待ってました。

SHOYA:じゃあやりましょうって、その日に2人ともバイトを辞めました。

ーーえ!

SHOYA:「バイトがあると、毎日路上ライブやるの物理的に無理じゃない?」ってなって、じゃあ辞めよう、と。2人とも1人暮らしなのにバイト辞めて、毎日路上ライブして。でも、それだと生きられないじゃないですか。

KAZUKI:それで箱(ライブハウス)決めたよな。

SHOYA:じゃあ来月から半年間、1カ月に1回定期ライブをやれるようにライブハウスを押さえるからって。1カ月路上ライブをして、そこでファンになってくれた人を全員ライブに呼べば、回収できるよねって考えたんです。今思えばめっちゃ安直ですけど(笑)。

KAZUKI:博打よ、ほんと(笑)。

SHOYA:それがたまたまうまくいって、150キャパのライブハウスにちゃんと150人来てくれました。

KAZUKI:毎月ちゃんとソールドアウト。

SHOYA:それでなんとか生き延びていました。

ーーすごいですね……。毎日路上ライブをやっているといろんなことがあったのでは?

KAZUKI:少しずつ人が増えていったのは嬉しかったですね。

SHOYA:1カ月、2カ月やってると聴いてくれる人がどんどん増えていきました。SNSとかでも話題にしてもらうことが多くなって、スカウトの方も毎日来ていて。その中に今の事務所のスカウトの人がいたんです。僕、テレビに強い事務所にずっと入りたかったんですよ。音楽はメジャーデビューするタイミングでレコード会社の方が付いてくれるので、事務所はテレビが強いところがいいなって考えていました。僕ら、パーソナルな部分も個性があるから活かしたくて。だから、今の事務所が来てくれたときには嬉しかったですね。

KAZUKI:喜んだね。

ーー逆に、辛かったこともたくさんありそうです。

KAZUKI:SHOYAが路上中に熱中症で倒れたときは焦りました。真っ青になって、その場で救急車を呼んだんです。

SHOYA:路上をずっとやっていると、ファンの方も友達みたいになってきて、僕がどれだけ汗をかくかも分かっているんです。普段は夏でも汗をかかないタイプなんですけど、その日は頭から滝のように汗が流れてきてて、みんなも「おかしいね」って言っていました。そうしたら途中で耳が聞こえなくなって、手も震えてきて、気付いたら倒れていました。後から聞いたら、熱中症と脱水でギリギリのところだったみたいです。

KAZUKI:あれは大変だったね。

SHOYA:でも、毎日路上をやること自体が大変だったよね。体も喉もきつかったですし、体調悪い日もあるけど待っていてくれる人がいるから行かなきゃって。1日平均40〜50曲歌っていたので、毎日2〜3本ワンマンライブやってるみたいな。

ーー苦労の末に掴まれたメジャーデビューなんですね。たくさんの経験を積んだことで、2人だからこそ歌で表現できるものもあると思います。

SHOYA:“温かさ”は僕らならではだと思います。今ってカッコいいサウンドが流行っているじゃないですか。ダンスボーカルグループもそうだし、HIPHOPもそうだし、バンドもそうだし。でも温かみがある曲を歌うグループってあんまりないのかなって思います。それが今回のアルバムにもつながっているのかな。

KAZUKI:その通りやと思う。

ーー確かに今回のアルバムの曲はポップで爽やかだけど、温かい曲が多いですよね。

SHOYA:ANFiNYにはそういうサウンドが合うって僕から提案しました。1人ずつ歌うならまた変わってくるんですけど、2人で歌うならここだなって。今出せる自分たちの一番いいサウンド、表現したい楽曲を集めました。

KAZUKI:曲をレコーディングする時も、割り振りを決めないで行ったんです。それぞれが1曲まるっと歌って、どのパートをどっちが歌ったほうがいいんやろって決めていきました。そうやってまとまっていった曲ばかり。1曲ずつメッセージもあって、2人のバランスや気持ち、ユニゾンにするかハモるかなども考えて、一番いいもを作り上げました。

KAZUKI

ーーなかでも、お気に入りの楽曲はありますか?

SHOYA:「僕らの夢」です。デビュー曲は今後僕らの名刺代わりになっていくと思うんですが、一番最初に触れるものがこの曲であってほしいと思っています。「僕らの夢」という世界観や歌詞、構成も好きですね。この曲は、あえてハーモニーもあまり入れていません。僕たちの声って全然違うんですけど、ユニゾンすると「1人で歌ってるように聴こえる」って言われるくらいすごく混ざる。その一体感みたいなものは誰にでもできることじゃないですし、僕らの特徴かなって。すごくいい曲になったと思います。

KAZUKI:僕は「Dear my friend」。今回のアルバムは前向きな曲が多いんですが、「Dear my friend」は「頑張らなくていいんだよ」「ちょっと立ち止まって1回みんなで聴いてみよう」みたいなメッセージ性の強い曲で、僕ら自身も歌ったり聴いたりすると涙が出てくるようなグッとくる曲に仕上がっています。レコーディングでもアレンジがたくさん変わったんです。メッセージを伝えたいからどんどん音を引いていって、ギター1本で聴かせられるような曲に仕上がりました。今までのANFiNYとはちょっと違うところもお気に入りで、ユニゾンで力いっぱいメッセージを届けて、一番最後に〈Dear my friend〉って僕がハモってスッと終わるという構成も好きです。

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