2020.10.21 16:00

神宿羽島めいに聞く、アイドルとして貫く“変化を恐れない姿勢”　「大切なものを捨てられる勇気も必要」

写真＝はぎひさこ、文・取材＝西廣智一

YouTubeのおかげで今の自分がある

ーー神宿は最近YouTubeにも力を入れるなど、自分たち発信で何かを作ったり企画したりする機会も増えていますよね。そういう自分の見せ方を意識するようになった今だからこそ、以前と比べて楽曲との向き合い方に変化を感じることはありますか？

羽島：YouTubeを始めたのが去年の1月頃で、そこから自分のキャラを意識するようになって。それまでは私、すごく真面目なことしか言えなかったんですよ。でも、普段の私はふざけることが好きで（笑）、YouTubeを始めてからはそういう一面も見せられるようになって。YouTubeのおかげで今の自分があると思うし、そういう部分を出せているからこそ「Intro:Attitude」のような楽曲でギャップを見せられているのかなと思います。

ーーそれこそ「Intro:Attitude」と、それに続く「Brush!!」とでは方向性が違いますものね。でも、2曲を並べても大きな違和感がないのは、今の神宿だからこそなのかもしれません。

羽島：そうだとうれしいなあ。

ーー今お聞きしたような意識の変化を、ほかのメンバーの皆さんから感じることは？

羽島：私たち神宿はずっと一緒にいることが多いので、自分たちでは変化に気づかないですけど、こうして作品としてまとめたときに「より幅が広がったね」みたいに実感することはあります。

ーー変化といえば、「Brush!!」から『THE LIFE OF IDOL』にかけてはビジュアル面も変化を続けています。

羽島：私、「Brush!!」のときは金髪でしたものね（笑）。「Brush!!」は「磨く」という意味なので「誰にもとらわれない、自分がなりたい自分になるんだ」をテーマに、あえて金髪にして。たぶん、あんまり好きじゃない人もいたかもしれないですけど、そういう意図でゴリゴリ金髪にしました。で、今回の『THE LIFE OF IDOL』ではちょっと背伸びした女の子をテーマに撮影しています。

ーー10月21日に発売されるCDには52ページにもおよぶブックレットも付いていますが、ボリューム的には完全に写真集ですよね。

羽島：いやもう、本当にそういうレベルですね。今回は4パターンあって、私は発売前に見させてもらったんですけど、これは全部揃えてほしいなってぐらいの内容で。「あ、こんな表情するんだ！」っていう今まで見せたことのないような表情も多いので、ぜひ4パターン全部揃えていただきたい！（笑）

ーーそのビジュアルの見せ方も、よりこだわりが強くなっている印象を受けます。

羽島：最近というか、新体制になってこの1年ちょっとでみんな自己プロデュース力が高まってきていると思っていて。わかりやすく言えば髪型もそうで、挑戦してみて反応が微妙だと感じたらまた考えて、そういう試行錯誤を繰り返しての今なのかなと思います。

ーーそれは今まで蓄積したものを外に出せるように、自信が付いたってことなんでしょうか？

羽島：そうですね。それに5年間同じ髪型や髪色で活動してきたのもあって、だからこそ違う自分を見せていきたいなって。新体制になるのを機に変わっていこうかなとか、そういうのもあると思います。

パス回しもするけどゴールも決めにいける存在になりたい

ーー今、「こうなりたい」という神宿の理想像って持っていますか？

羽島：それは昔からずっと変わらなくて、やっぱり国民的なグループになりたいというのが大きくて。最初にも言ったように、ファンの方を幸せにしたいというのが第一で、「見ている人、聴いている人に何を与えられるかな？」「アイドルってどういう存在であるべきなのかな？」と考えたときに、やっぱり人を幸せにするというのが絶対に大事だと思うんです。だから日本にとどまらず、いつか海外でもライブをして、より多くの人を幸せにできたらと思います。

ーーそんな神宿の中で、めいさんはどんな存在でありたいと考えていますか？

羽島：私はMC担当というポジションでもあるので、ライブや配信のトークではパス回しする役割だと思っていて。これはインタビューやファンの方にはあまり言ったことがないんですけど、パス回しもするけどゴールも決めにいける存在になりたいんです。サッカーでいうと、ゴールも決めにいけるサイドバックというか（笑）。守りつつ、パスを回してゴールも決めてという、長友佑都選手みたいな存在を意識しています。