SixTONES、大きな世界へと飛び立つ一瞬の爆発のような『TrackONE -IMPACT-』 グループに欠かせない様々な要素

SixTONES『TrackONE -IMPACT-』レビュー

 本公演におけるハイライトは、「Imitation Rain」の披露前にメンバーそれぞれの本音が語られる場面だろう。ステージ横一列に並び、会場全体が静寂に包まれた緊張感の中、まるで独白するかのようなトーンでデビューに向けた意気込みの言葉が吐露される。京本大我が自らの“肩書き”に触れるなど、その内容はなかなか赤裸々だ。

 ジャニーズJr.として長い下積みを経験し、晴れて今年デビューを果たしたSixTONES。デビュー直前に開催された本公演はJr.として最後のツアーで、付属のドキュメンタリー映像でも「付いてくださってるスタッフさんの数がどっと増えた」「今までJr.のコンサートだとみんな同じセットを使ったりしてたんで。(今回は)一からステージングとかをスタッフさんと打ち合わせできた。なので、自分たちで作り上げた感がすごい強い」とメンバー自身もこれまでのコンサートとの違いを口にしている。彼らにとってそれまでの集大成であるこのライブは、狭い世界に囚われていた彼らがいよいよ大きな世界へと飛び立つその一瞬の爆発のような公演に思えた。

 デビュー直後にコロナ禍に襲われ、思うように活動できないことも多いだろう。そんな中で2ndシングルも好評で、着々とその人気は広がっていると聞く。11月には3rdシングル『NEW ERA』の発売が決まっているSixTONES。彼らが今後どんな新しい姿を見せてくれるのか、期待は高まるばかりだ。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)

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