YOSHIKI、『ライオン・キング』と自身の人生の共通点語る 「見ていると涙が出てくる」
9月24日、YOSHIKIが自身の出演するドキュメンタリー番組『Disney マイ・ミュージック・ストーリー -YOSHIKI』配信に伴い、オンライン記者会見をアメリカ・ロサンゼルスから行なった。
ディズニーの動画配信サービス「Disney+」にて9月25日より公開されるこの番組では、YOSHIKIがX JAPANの名曲「ENDLESS RAIN」「Without You」の演奏に加え、「愛を感じて」(『ライオン・キング』より)、「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」(『アナと雪の女王』より)をオリジナルアレンジで披露。さらにディズニー作品との関わりから、自身の音楽人生をYOSHIKIが語るシーンも収録されている。
オンライン記者会見ではまず、今回発表された番組のトレーラー映像が上映され、美しいクリスタルのピアノで「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」をストリングスと共に演奏するYOSHIKIの姿が映し出される。映像が終わると、ついにYOSHIKIが登場。黒でまとめたスタイリッシュな衣装に身を包み、金髪のストレートヘアで現れたYOSHIKIは、直前まで何かの撮影を行なっていたとのこと。司会者から、番組やディズニーに関する質問が行なわれ、それに答える形でトークがスタートする。
まず、ディズニーからオファーを受けた際の率直な感想を聞かれると、「僕はデビュー当時過激なイメージだったから、みんなに親しまれるディズニーとは対極にあると思う。だからまさかご一緒させていただけるとは思わなくて、最初はびっくりしました。俺でいいのかな? なるべくディズニーさんのイメージを壊さないようにしないとって(笑)」と冗談交じりに答えた。
ディズニー作品の名曲のアレンジについて問われると、「僕の得意分野であるピアノとストリングスで、クラシカルにアプローチさせていただきました。やはりディズニーのファンは世界中に沢山いると思うので、皆にわかるよう、わかりやすいアレンジにしています。僕はまず譜面にすべて書き起こして、最後にストリングスの方と、実際に演奏しながら最終的な調整をしていきました。先にフルオーケストラの譜面を書いて、それを弦楽四重奏に落とし込んでいます。フルオーケストラバージョンの譜面もあるので、機会があれば実現してみたいと思います」と、語るYOSHIKI。
さらに、「メロディとメロディが絡み合う“カウンターメロディ”というのが僕の手法に近いです。僕の曲は一つのメロディの裏にまたメロディがあって、それに対してカウンターメロディが幾つも入っている。今回アレンジを手掛けた曲にも、そのカウンターメロディは入れています」と、自身の楽曲制作テクニックについても語られた。わかりやすさを重視したという今回のアレンジだが、そのYOSHIKIらしい部分も聴きどころの一つだろう。また、アレンジにかかった期間について問われると、「事前に聴きながらインスピレーションを高めて、こういう感じにしようと考えてはいたけど、譜面に向かってからは1日ずつ、2曲合わせて2日ですね」と、驚異のスピード感で完成させたことを明らかにし、記者たちを驚かせた。
番組内では、YOSHIKIが『ライオン・キング』のストーリーに自分を重ねて半生を振り返る場面がある。これについて、「撮影中、スタッフに言われるまで、『ライオン・キング』と自分の人生に共通点があるとは思わなかったです。でも僕も幼い頃に父親を失ってしまったので、言われてみればそうかもしれないなと。『ライオン・キング』を見ていると涙が出てくるんですよね」と、しみじみとした表情で語った。