BTS、記録更新中の「Dynamite」日本バイラルチャートでも上位に 初の全編英詞によるディスコファンクが示す“スキルの高さ”

参考:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(9月17日公開:9月10日~9月16日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:Salem ilese「Mad at Disney」
2位:川崎鷹也「魔法の絨毯」
3位:もさを。「ぎゅっと。」
4位:BTS「Dynamite」
5位:オレンジスパイニクラブ「キンモクセイ」
6位:BLOOM VASE「CHILDAYS」
7位:Kanaria「KING」
8位:sui「可愛い君が愛おしい!」
9位:ズーカラデル「夢の恋人」
10位:NiziU「Make you happy」

BTS『Dynamaite』

 今回は4位にランクインしたBTS「Dynamaite」にスポットを当てたい。同曲は、Spotifyのグローバルトップ50で、8月21日の配信リリース当初に1位を記録している。BTSといえば、2018年にアジア圏出身アーティストとして、初めてアメリカの週間アルバムチャート「ビルボード200」で1位を獲得したことで、一気に知名度を上げたことが記憶に新しい。

 デビュー当時から、ワールドトレンドを重視した音作りに定評があり、いわゆるそれまでのフックが肝の“K-POP”とは一線を画するアーティストだった。メンバーの中に3人ラッパーがいたことや、ほとんどのメンバーがファルセットを自在に操れるほどレンジ(=音域)があったのも、2010年以降のトレンドを取り入れやすい構成だったのではなかろうか。そのサウンドゆえ、デビューから2年でワールドツアーを行い成功を収めている。日本でも、ティーンネイジャーを中心にデビュー当初からすさまじい人気であった。ドームツアーも当たり前、ライブのチケットも争奪戦でいつも即完、“ファンミーティング”と呼ばれるファンクラブ会員対象のイベント(=トークありゲーム大会ありライブありのファンとの触れ合いの空間。韓国ではメジャーなイベント)も、スタジアムやドームで開催してしまうほどだ。

 さて「Dynamite」である。この曲は彼らが初めて全編英詞で挑んだ1曲で、最初に聴いた時はハイクオリティーな洋楽ポップスだと思った。ブルーノ・マーズやMaroon 5を聴いているようだと、本気で思ったのである。

 清涼感あるメロディと〈Dynnnnnanana〉とキャッチーに繰り返される中毒性あるフレーズが印象的な「Dynamite」は、モータウン、ソウル、ファンクを彷彿させるパーティーチューン。70年代後半のディスコミュージックのファクターを至るところに散りばめながら、リズムの音色や楽曲構成、ラップやコーラスのアプローチ、余白あるバックトラックなどは今のトレンドを押さえている。ビルボードのメインシングルチャート「ホット100」で、韓国人アーティストとして初めて1位を獲得した本作。この快挙が、楽曲のクオリティの高さを証明している。

BTS (방탄소년단) ‘Dynamite’ Official MV

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