氷川きよし、新たな挑戦で経験した苦悩を明かす「どれだけ馬鹿にされて、どれだけ言われても自分は生きる」
氷川きよしが、8月28日放送の『アナザースカイII』(日本テレビ系)に出演した。
氷川きよしが訪れたのは、デビュー曲「箱根八里の半次郎」でのゆかりの地・箱根。あれから20年が経ち、氷川はロックやポップスなど演歌の枠を超えた挑戦をしている。
「これに懸けよう。自分の人生を懸けよう。自分をもっと出してあげようと思って」と語る氷川は、今年初のポップスアルバム『Papillon(パピヨン) - ボヘミアン・ラプソディ-』をリリースした。それは、歌い手として避けられない衝動。「限界突破×サバイバー」を機に、「だんだん様子が変わってきて」と自身を振り返る氷川。演歌をメインに活動してきたため、最初はファンに対して「申し訳ない」「やったらいけない」という気持ちがあったが、『デビュー20周年記念コンサート~龍翔鳳舞~ in 日本武道館』でそれは弾けたという。
衣装チェンジ10回、全43曲を熱唱し、演歌歌謡とポップスを一夜に実現して見せた。この日「限界突破×サバイバー」を披露し、その様変わりした氷川の姿からTwitterのトレンド世界4位を記録。「スタッフの方からTwitterがバズってるって言われて、“第2形態”とかって……最近自分でも言ってるんですけど。嬉しかったです。楽しんでくれているんだなと思って。こういう自分もいるってことはあったので。その時に、ちゃんとロックポップスもやるっていう、腹の据え方でやる気持ちになった」と型に捉われずに全てを出し切る姿勢を見せた氷川だったが、完全に割り切れたわけではなかった。「大半は演歌っていうイメージの中の氷川きよしが好きっていう人が多いと思うんですね。だから、そこの葛藤ですよね。2つをこれからもやっていきたいなと思うし、挑戦ですね」と氷川はスタッフに複雑な本音を明かす。
箱根に点在する美術館を巡り、様々なアーティストの作品に刺激された氷川。「芸術にはルールがないというか。その人の感性で、思いっきり表現していいんだっていう風に感じましたし、新しいこととか風変わりなことをすると、いろんなものが発生していろんな声が届きますけど」と話す氷川の新たな挑戦は決して楽なものではなかった。理解されないこともあった。それでも氷川は「どれだけ馬鹿にされて、どれだけ言われても自分は生きるんだから。みんなも生きていこうよっていう存在になれたらいい。もっと聴いて欲しい」と唯一無二の表現者へと歩みを止めない。