ずっと真夜中でいいのに。が“アート的な遊び心”で示す、配信ライブの新たな可能性

ずとまよ、配信ライブで見せた“アート的な遊び心”

 演出やそのパフォーマンスにより、画面を通して様々な刺激を受けた今回のライブ。だがやはり、すべての中心にあるのは、ずとまよの音楽そのものだ。ギターロック、ボカロ系、アニソンなどのテイストを凝縮した密度の高いアレンジ、卓越した演奏テクニック、豊かな物語性を含んだ歌詞も素晴らしいが、特筆すべきはやはり、ACAねのボーカル。緻密に積み上げられたサウンドや演出を突き抜けるように、歌という表現の身体的な気持ち良さを与えてくれる彼女の歌声は本当にすごい。ボカロのカルチャーが出現して以降、日本のシンガー/ボーカリストのレベルは確実に上がり続けているが、高い技術と豊かな表現力、そして、どこまでもブッ飛んでいく爽快さを兼ね備えた彼女の歌は群を抜いていると思う。

 ACAねを中心に、ミュージシャン、アレンジャー、映像作家などが加わって構築される、ずっと真夜中でいいいのに。の音楽世界は確実に表現の幅を広げている。ポップミュージックというアートフォームの在り方をさらに更新できる存在であると、改めて実感できるライブだった。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

『朗らかな皮膚とて不服』通常盤

■リリース情報
3rdミニアルバム『朗らかな皮膚とて不服』
発売:2020年08月05日(水)
<初回生産限定盤 [2CD] >
価格:¥3,300(+税)
<通常盤[CD] >
価格:¥1,800(+税)
※全て新曲となる全6曲収録。

<収録内容>
初回生産限定盤:
DISC1:新曲6曲+ボーナストラック「サターン(Acoustic ver.)」1曲 
DISC2:DISC1のオフボーカル(インスト)6曲
※豪華魔導書パッケージ仕様
※オリジナル漫画冊子封入

通常盤:
新曲6曲+ボーナストラック(初回生産限定盤とは異なる楽曲)1曲

■ライブ情報
クリーニングライブ『定期連絡の業務』【振替公演】
会場:幕張メッセ幕張イベントホール
2021年5月15日(土)※2020年5月5日(火・祝)→8月5日(水)の振替
2021年5月16日(日)※2020年5月6日(水・振休)→8月6日(木)の振替
会場:幕張メッセ幕張イベントホール
・公演時間の詳細やチケットの再販売に関しては後日発表

■ずっと真夜中でいいのに。関連リンク
ACAねTwitter
Official Twitter
HP

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