欅坂46、“新しいこと”尽くめだった衝撃の配信ライブ パフォーマンスの節々に感じた前を向く姿勢
そんななか今回のライブで鮮烈だったのが、すっかり中心となった二期生メンバーたちだ。特に驚かされたのは山﨑天である。「大人は信じてくれない」などの力強い楽曲で時おり見せる不敵な笑みには、他のメンバーにはない不思議な存在感があった。そして圧巻なのが、小林由依や渡邉理佐をはじめとした一期生の表情作り。終盤に畳み掛けるように披露した「避雷針」「風に吹かれても」「ガラスを割れ!」といった楽曲での彼女たちには、なにか大きな決意をしたかのような堂々とした力強いオーラを感じた。
会場の空気も最高潮に達したところで、広い会場を存分に使って「ガラスを割れ!」をパフォーマンス。前進していくメンバーに、これでもかとカメラが近寄り迫力満点の映像を演出する。終盤でペンキを撒いたり、黒板に書いたものをかき消したりなど、この日に使った会場を次々に壊していく演出も意味深だ。
ラストは「誰がその鐘を鳴らすのか?」を初披露し、幕に欅坂46のロゴが大きく現れて終演。新しく加入した二期生の初々しい姿に、グループの今後の成長を予感した。緊張こそ感じられたものの、初舞台でこうした特別な経験をしたことは後々活きてくるだろう。
配信ならではの見せ方が光った今回のライブ。東京ドーム以来となる久しぶりの公演というのもあってか全員から高いモチベーションも感じられ、さらに改名まで発表するなど新しいこと尽くめだったが、菅井が改名を発表したときのメンバーたちの”前を向く姿”がすべてを物語っていたように思う。
■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)
<セットリスト>
OVERTURE
M1:太陽は見上げる人を選ばない
MC
M2:エキセントリック M3:東京タワーはどこから見える? M4:Student Dance
M5:Nobody
M6:アンビバレント
MC
M7: 大人は信じてくれない
M8: 避雷針
M9: 風に吹かれても
M10:ガラスを割れ!
MC
M11:誰がその鐘を鳴らすのか?(ライブ初披露曲)