チョンハ、SUMIN、X1出身チョ・スンヨン=WOODZ……様々な形で“NEO K-POP”に挑むアーティスト
さらに関連して紹介したいのがMISO、KIRINだ。MISOはDEANやCRUSHが所属しているクルー・Club Eskimoのメンバーでもあるシンガーソングライター(現在Club Eskimoはほぼ活動していない)。
先日リリースした「Alone」は、プリズマイザーと呼ばれるボーカルエフェクトを使っており、環境音楽的な大胆な構成が特徴的な傑作だ。3分近くまではっきりとしたいわゆる歌メロが無いだけに、ドラマチックな展開を遂げた後半のサビ部分は必聴。
彼女は先日TikTokで開催され、iKONのBOBBYやBlock BのZICOも出演した配信イベント『TikTok Stage With HIPHOPPLAYA』にも出演。今後ヒップホップシーンに留まらない人気を獲得するアーティストになるだろう。
KIRINは<8BallTown>の中心的なアーティスト。日本のラッパー、ZEN-LA-ROCKともコラボレーションしたことがあり、ニュージャックスウィングを取り入れた楽曲を中心に発表している。
ニュージャックスウィングの楽曲には、EXID「LADY」、VERIVERY「Ring Ring RIng」、SHINee「1 of 1」などがあるので、聞き馴染みのあるK-POPファンも多いだろう。
KIRINが最近リリースした「ORE ORE」は、Hoodyをゲストボーカルに招いた80’sライクなポップミュージック。レイブピアノを隠し味的に使い、アッパーな夏らしいポップスとして振り切っている。
一般的な知名度はまだ高くないが、音楽好きの若いリスナーからはすでに有名な存在だ。ニュージャックスウィングを中心に、様々なアーティストとコラボレーションしながら作品を発表しているKIRINは、すでに彼独自の立ち位置を得ている。NEO K-POPを語るなら外せないアーティストの一人だろう。
簡単にではあるが、様々なジャンルをクロスオーバーさせ、独自の立ち位置を築いているアーティストを紹介してきた。韓国の音楽シーンにはこうした面白いアーティストが多く活動している。クレジットや扱っているジャンル、所属しているレーベルなどをヒントに探してみると、さらに新しいアーティストに出会える確率が高い。今回の記事を参考に、新たなNEO K-POPに出会えれば幸いだ。
■ヤマダ
K-POP、K-HIPHOPを中心に音楽オタクをやっている会社員
Twitter:@oyzi