カネコアヤノ、オンラインライブで届ける熱量とメッセージ スペースシャワーによる「LIVEWIRE」幕開けへの期待
実際、自粛期間に筆者が救われた曲がある。2018年4月リリースのアルバム『祝祭』の1曲目に収録された「Home Alone」。〈確信的な朝を何度もむかえにゆくために/これからも ずっとどうにかしなくちゃ/君をおどろかせていたい/確信的だ 今日は必ずいいことあるはずだ/追いかけたバスが待っていてくれた/かっこいいまま ここでさよなら〉。カネコの歌詞に散りばめられているのは日常に潜む不安、そこから一歩踏み出す勇気。〈確信的だ 今日は必ずいいことあるはずだ〉。そう自分に言い聞かせることで、人は今日に、明日に期待して生きていける。
「ライブハウスの空気、いつ吸えるのかな。元気だけど度々不安に襲われる毎日です。オンラインでライブを何度かしました。伝わっている事実が嬉しいからこそ、早くみんなの体温がある場所で歌いたいと願います」ーーカネコは撮(録)り下ろしライブ映像作品&音源作品の特設ページにこう綴っている。期待に満ちた空気感、鼓膜を震わすスピーカーからの音。ライブハウスには何ものにも代え難い体験が存在するが、オンラインライブにおいてもアーティストの伝えたいメッセージ、熱量は十分に届く。
先日、6月25日にサザンオールスターズが有料配信ライブを大々的に開催。今後、さらにオンラインライブの形は身近に、当たり前になっていくことだろう。そこでより求められるのが、高い音質と熱気を伝える映像体験だ。「LIVEWIRE」は、スペースシャワーが30年間の映像制作で培ってきた経験とノウハウを活用し、ライブ収録から配信までワンストップオペレーションを実現する。
スペースシャワーとカネコと言えば、J-WAVEとタッグを組んだ公開収録企画「DRIP TOKYO」出演時の様子、テレビ放送とYouTubeを融合させた音楽映像プロジェクト「DAX」にアップされている『森、道、市場 2019』でのライブ映像をそれぞれYouTubeで観ることができる。どちらも高画質で、カメラワークも良く、高水準のライブ映像を届けてくれるという絶対的な信頼がスペースシャワーにはあり、「LIVEWIRE」も同等、もしくはそれ以上のクオリティのライブ配信が実現するだろう。
7月5日の記念すべき「LIVEWIRE」こけら落とし公演は、伊豆スタジオからバンドセットにて生配信となる。伊豆スタジオは、カネコが初期からレコーディングで利用している縁の地。「第二の実家のような場所 私が音楽を鳴らしていくためにはこの先もずっとここに居てくれなきゃ困る 音楽の右も左も教えてくれたのは愛してやまない伊豆スタジオです」とカネコはコメントしている。サポートはギター林 宏敏(ex. 踊ってばかりの国)、ベース本村 拓磨(Gateballers/ゆうらん船)、ドラムBob(HAPPY)という不動のバンドメンバー。彼らも迎え、前売りチケットの事前購入者に向けた事前番組を7月2日に配信し、そこではライブへの意気込み、伊豆スタジオへの思い、さらにTwitterで募集した質問に答える時間も設けるとのことだ。
この先も音楽は鳴り止まない。「LIVEWIRE」が切り開いていく音楽の未来の新たな形を、まずはカネコが力強く大胆な歌声で届けてくれる。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■番組概要
LIVEWIREプレオープン記念企画
『カネコアヤノとバンドメンバーによるほのぼのトーク」 』
配信日時:7月2日(木)20:00~(30分程度を予定)
視聴方法:7月5日(日)のライブ公演視聴チケット購入者のみ無料で視聴可能。
※7月2日(木)19:00にチケットぴあの購入履歴一覧ページにて番組視聴URLが表示される
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