嵐、無観客ライブで見せたファンとの心の繋がり オンラインライブ『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』を前に振り返る

 ジャニーズ事務所初の試みとして注目を集めている有料オンラインライブ『Johnny’s World Happy LIVE with YOU』。6月15日には無料のSPECIAL Happyダイジェスト版が、そして16日からはいよいよ、各グループごとのライブパフォーマンスが配信される。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ライブや舞台をはじめとした各イベントの自粛が余儀なくされ、さらには通常の生活もままならなくなった激動の春。ジャニーズ事務所は3月29日から4月1日にかけ、公式YouTubeチャンネルにて無観客ライブを配信した。

 各グループの持ち時間は短いものであったが、それぞれに「いま届けたい想い」をぎゅっと詰め込み、個性あふれるパフォーマンスを見せた。

 今回は、春に参加できなかったグループもライブを配信予定とあって、さらなる盛り上がりを見せることは間違いない。

 ジャニーズにおける「無観客ライブ」の可能性。果たして無観客は「壁」として立ちはだかるのか、それとも新たなエンターテインメントの形、ファンとアイドルを繋ぐ希望となり得るのか。

 本稿では前回のライブで見せた嵐のパフォーマンスを改めて振り返りながら、ジャニーズ初の有料オンラインライブへと期待を寄せる。

「Johnny’s World Happy LIVE with YOU」 2020.4.1(水)16時~配信 【スペシャルダイジェスト映像+嵐】

ファンも嵐も忘れることのできない楽曲「season」

 新生活が始まる季節であること、また、卒業式を迎えることができなかったファンの存在を考慮し、嵐が1曲目に披露したのは「season」だった。

 同曲は、2009年7月1日にリリースされたシングル『Everything』のカップリング曲。嵐が出演した、au by KDDI「もし僕らが、嵐でなかったら。」のCMに起用されたミディアムバラードだ。

 デビュー15周年を記念して開催された『ARASHI BLAST in Hawaii』のアンコールで歌われたことも記憶に新しい。ハワイ公演では、デビューからの軌跡を辿った写真を映し出すという演出も相まって、同曲で感極まるメンバー、ファンの姿もあった。

 「season」は、そうそうたる嵐のヒット曲のなかにおいては、とりたてて知名度の高い曲ではない。それでも、ファンにとって、嵐にとって、忘れることのできない大切な1曲。これを、未曾有の春を迎えた人たちに、心を込めて贈る。実に嵐らしい選曲だった。

 5人の背中越しに、電飾が消えた観客席を映すカットがあった。彼らが向かい合っている「無観客」は、想像よりもずっと、寂しい光景だった。せめて、彼らがこれまで瞳に映してきたいくつもの景色の残像が、会場を埋め尽くしてくれるよう願った。

代名詞的なナンバー「A・RA・SHI」

 続いて披露したのは、デビュー曲「A・RA・SHI」。五十音順で並べても、アルファベット順で並べても「一番」になるようにと、ジャニー喜多川が名付けた彼らのグループ名。その宝物を冠した、彼らの代名詞的な楽曲だ。

 「season」からガラリと雰囲気を変えて始まる櫻井翔のラップとアッパーなサウンドに「これぞライブ!」を感じさせるセットリスト。

今日もテレビで言っちゃってる
悲惨な時代だって言っちゃってる
ボクらはいつも探してる
でっかい愛とか希望探してる
Every day! Every body!
まだまだ世界は終わらない
いまから始めてみればいいじゃない
(「A・RA・SHI」歌詞より引用)

 いま、この瞬間のストレスを吹き飛ばしてくれる痛快な歌詞。暗雲を割って降り注ぐ光のような、大野智のソロパートも心地よい。モヤモヤした想いをぶっ壊してくれる、スカッとさせてくれる、力強いパフォーマンスだった。

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