マキシマム ザ ホルモン ナヲ、トーク番組に求められる理由 キャラクターを生かした話術のスキル

 マキシマム ザ ホルモンのメンバーが最近よくバラエティ番組に出演している。ホルモンは歴史が長いバンドだ。なので、この流れに納得するファンもいれば、驚いている人もいることだろう。元々、ホルモンというバンドは地上波の音楽番組でパフォーマンスをすることがないバンドだったし、おそらく今後もそういうことは行わないように思う。また、キャラクター性においても、初期の頃は今のようなコミカルな感じではなく、もっと人を寄せ付けない尖ったオーラが全開だったし、いろんなレベルで「天の邪鬼」なバンドだったように思う。つまり、もっともテレビというメディアから遠い存在のバンドのひとつだったように思うわけだ。

マキシマム ザ ホルモン『予襲復讐』

 しかし、気がつくと、ホルモンメンバー各位はテレビによく出演するようになった。特にドラムと女声と姉のナヲの出演数には、目を見張るものがある。確かにホルモンは、テレビから遠い存在のバンドではあった。けれど(少なくとも今のホルモンが)テレビ出演することに違和感を覚えるかといえば、別にそんなことはない。

 なんせナヲは元々、ステージ上でのMCは達者だったから。ツッコミとボケの両方を担当することができて、スピード感のあるトークもお手の物、どんなトピックも「ネタ」にしてしまう安定感もあった。その気になれば顔芸をすることだってできるし、身体をはったプレイ(!?)だって対応可能という、実にマルチな才能の持ち主なのだ。つまり、トーク番組に出ても違和感がないほど、話術に長けた存在だったというわけだ。

 最近はSNSの力が強くなり、尖ったことや意見が割れるような発言をすれば、簡単に炎上するような空気感が醸成されている。そういう世の中において、狼狽えることなく自分の意見をズバズバと言えたり、切り込んだボケを展開することができるナヲのキャラクターは眩しく輝く部分があるのではないだろうか。地元が同じであるFUNKY MONKEY BABYSをTVメディアで、あそこまで爽快にイジることができるのはナヲくらいしかいないだろうし、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)は自分の地元である八王子市をたてながら、埼玉や他の東京の街を「ネタ」にして笑いに転化するという難易度の高い芸当を繰り広げていた(下手をすれば、叩かれる恐れがある内容も、華麗に笑いに昇華させていたように思う)。こういう複雑なやり取りを展開できるのはナヲのトーク力が高く、彼女ならではのキャラクター性が為せる技のように感じる。

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