PassCode、『STARRY SKY』で初のシングルチャート首位 三者三様な楽曲でライブ感ある1枚に

 9枚目となるシングルの表題曲「STARRY SKY」は、繊細なピアノが印象的な冒頭から激しいギターや素早いドラミングによる轟音へと展開。その雷鳴のごときバックの演奏にも掻き消されない女性ボーカルが最後まで突き抜けていく。

 中盤の〈She says 消滅〉あたりから登場する超絶技巧スラップベースや、〈Stay with you〉〜〈流れてく〉でのユーロビート的とも言えるトランシーな高速シンセは出色のプレイだ。優雅なピアノが際立つ音作りも見逃せない。メロディアスなボーカルは終盤でさらにエモーショナルな展開を見せ、激しさの中にも聴く者の胸を締め付ける力のある楽曲になっている。

 一方で初回限定盤のカップリング曲「Seize Approaching BRAND NEW ERA」は、表題曲と比べるとシンセ音の占める割合が大きく、ボーカルも補正が強いためエレクトロ要素に振れた楽曲になっている。後半の畳み掛ける展開は先述したようなライブでの盛り上がりが容易に想像付くものだ。

PassCode「Seize Approaching BRAND NEW ERA」

 対して通常盤のカップリング曲「Tramonto」は、他2曲と比べるとストレートな印象で、正統派のメタル〜エモ曲といった様相である。

PassCode「Tramonto」

 シングル1作の中でも現代的なサウンドスタイルから直球の楽曲まで、三者三様のカラーを楽しむことができるだろう。

■荻原梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi)

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