TWICE、“9人でいること”の特別さと誇り グローバルグループならではの難しさも受け入れ、成熟した関係性へ

「グループの一員になって新しいことを学びました。個人的には他人への思いやりや、人のためになることです。自己主張することも覚えましたし、時には譲ることも覚えました。メンバーそれぞれの生活があって、それも尊重しないといけません(ナヨン)」

「一緒に仕事をしているので、競争意識は感じません。互いの成功は自分の成功だと思っています。自分の成功はメンバーみんなの成功だと。競い合うというより、お互いを第一に思っています(ジヒョ)」

 そう語る彼女たちは、“9人でいること”の特別さと誇りを誰よりも強く実感しているように見えた。

 チェヨンは以前、『TWICELIGHTS』ツアー中にこんな出来事があったことを明かしていた。

「最近ジョンヨンオンニ(韓国語で“お姉さん”の意味)と、近頃の私たちについてメッセージでやり取りしていたんです。“大変なことよりも幸せなことの方が多いでしょう。前向きに考えよう”と言われ、“そうだね、オンニ”と返したら、急に“チェヨン、愛してる”と送られてきた。それを見て、思わず涙がこぼれてきて“ああ、私たちは家族のように支えあっているな”と気づいたんです」

 9人が互いに差し向ける愛は今や、仕事仲間として、友人として、表現者として、そして家族(のような存在)として、様々な意味を持つものとなっているように思う。そしてそんな彼女たちが歌う楽曲は、一見すれば恋愛だけをモチーフとしていると捉えられるものであっても、普遍的な愛の響きを帯びて聴こえる気がしてならない。

 日を追うごとに作品コンセプトやパフォーマンス、そしてグループにおける関係性の成熟をみせているTWICEーーその創造源には、彼女たちがグループ結成から現在に至るまで大切に積み重ねてきた思いやりの存在があるのではないだろうか。

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■菅原 史稀
編集者、ライター。1990年生まれ。webメディア等で執筆。映画、ポップカルチャーを文化人類学的観点から考察する。Twitter

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