『BanG Dream!』発ボーイズバンド Argonavis、GYROAXIA、Fantôme Iris……各バンドの音楽的特徴と個性に迫る

 4番目に公開されたのは「風神RIZING!(フウジンライジング!)」。一番の特徴は、サックスとトロンボーンを構成に含むスカバンドであることだろう。「元気印」と紹介されている通り、「バンザイRIZING!!!」では明るく溌溂としたサウンドを披露しており、MVやキャラクタービジュアルも華やかなカラフルさが目につく。

アルゴナビス from BanG Dream! AAside「バンザイRIZING!!!」/風神RIZING! Music Video

 長崎出身で歌詞に「よかたい」「いくばい」などの方言を含んだり、MVで眼鏡橋、大浦天主堂などの長崎の名所を映したりと、地域性を強く押し出しているのも特徴だ。天真爛漫なボーカル&サックスの神ノ島風太(CV:中島ヨシキ)を中心に仲の良いメンバーが集まっていて、見ているだけで元気をもらえる太陽のようなバンドだ。

 最後に参戦したのは「εpsilonΦ(イプシロンファイ)」。「世界をもてあそぶ残酷で無邪気な悪魔」と称される、中高生で構成されるテクノポップバンドだ。バンドを率いる宇治川紫夕(CV:榊原優希)は弱冠13歳でありながら、他人の人生を台無しにすることに喜びを見出す悪魔的な少年。ほかにも、歪んだ愛憎に結ばれた双子や復讐を胸に抱く紫夕の従者など、くせの強いメンバーが揃っており、ラスボス感漂う極悪な雰囲気を持つ。

 彼らが歌う「光の悪魔」を手がけるのはTK(凛として時雨)。耳に残るハイトーンボーカル、攻撃的なフレーズ、不安定さを煽るような特徴的なメロディが、底知れない魅力を放つ。

アルゴナビス from BanG Dream! AAside「光の悪魔」/εpsilonΦ(イプシロンファイ) Music Video

 個性的な5つのバンドがこれからどのように出会い、ドラマを繰り広げるのか。そしてどんな音を聴かせてくれるのか。キャラクター、ストーリー、楽曲、そしてライブといくつもの楽しみを期待させてくれる「ARGONAVIS」という名の船が、今後どれほど大きなステージへと漕ぎ出していくのか見届けたい。

■満島エリオ
ライター。 音楽を中心に漫画、アニメ、小説等のエンタメ系記事を執筆。rockinon.comなどに寄稿。
Twitter(@erio0129

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