Argonavis 伊藤昌弘×廣澤優也 対談インタビュー 両者が語る、結成からアニメ化までの軌跡とバンドの成長

Argonavis伊藤昌弘×廣澤優也 対談

 『BanG Dream!(バンドリ!)』発のボーイズバンド・Argonavisが、4月29日に3rd Single『星がはじまる』をリリースした。表題曲は、4月10日からスタートしたTVアニメ『アルゴナビス from BanG Dream!』のオープニングテーマを担当。カップリングには、同バンド初のオリジナル曲「Steady Goes!」などが収録されている。

【試聴動画】Argonavis「星がはじまる」 (4/29発売)

 2018年のプロジェクトスタートから約2年。Argonavisのほか、GYROAXIAやFantôme Irisといったライバルバンドの登場を経て、2020年にファン待望のアニメ化、そしてスマートフォン用ゲームアプリのリリースを控えるなど、その認知を拡大している『アルゴナビス from BanG Dream!』。リアルサウンドでは、Argonavisのボーカル・伊藤昌弘(七星蓮役)とバンド初のオリジナル曲「Steady Goes!」などの楽曲を手がける廣澤優也(HANO)との対談を企画。結成から現在までの歩みを振り返りつつ、伊藤を含めたArgonavisのバンドとしての成長、そしてこれからの目標についても語り合ってもらった。(編集部)

初対面では七星 蓮に近いミステリアスさを感じた(廣澤)

【Argonavis】「Steady Goes!」ライブ映像【0-2nd LIVE -始動-】

ーーこれまでに、お2人での対談はありましたか?

伊藤昌弘(以下、伊藤):初めてです。

廣澤優也(以下、廣澤):めちゃくちゃ嬉しいです。

ーーお2人の関係性を探るために、初めての出会いについて教えて下さい。

伊藤:けっこう前ですよね。

廣澤:2018年の『Argonavis 0-1st LIVE -始動-』の打ち上げ会場ですかね。

伊藤:「Steady Goes!」を作ってくださった方ということでご紹介いただきました。

廣澤:その時は「Steady Goes!」を作った作曲家ということで打ち上げ会場に呼ばれていただけで、歌ディレクションをやっていくとか、そういう役割が決まってはいなかった時期です。その時は打ち上げに行って、「よろしくお願いします」ってシェイクハンドをしたくらいだったけど、2件目のラーメン屋に……。

伊藤:行きました!(笑)。

廣澤:2件目のラーメン屋で同じテーブルになって、とりとめのない会話をしました。

伊藤:もしかしたら年齢近いのかな、なんて勝手に思ったりして。

ーー伊藤さんはその約2カ月後の『Argonavis 0-2nd LIVE -始動-』(以下、『0-2nd』)で初登場したんですよね。年齢が近いというところで親近感を覚えたりもしましたか?

伊藤:話しかけやすいオーラを出していただいて。歌ディレクションで一緒になるとは思っていなかったので、廣澤さんがArgonavisの新曲を書いてくれるのかなって思いました。

廣澤:僕の伊藤くんの第一印象は、「イケメン」でした。一緒にいろんな現場を経験してきた今では、伊藤くんは僕にとっては太陽みたいな印象です。明るくて現場を盛り上げてくれるし、すごく和やかになる。そういうレコーディングが多いんですが、お会いした時はどちらかと言えばミステリアスなイメージでした。

伊藤:本当ですか?(笑)。

廣澤:アニメの中で伊藤くんが演じる七星 蓮くんに近いミステリアスさ、気持ちが走り出す前の蓮くんの内向的な感じ、キービジュアルに通ずるようなものを感じましたね。

伊藤:その時の自分は人見知りをしていたのか、まだ自分を出せていない感じだったと思うんです。だんだんと廣澤さんとやる現場がホームになっていって、そこで自分をすごく出せて、それが作品とか歌に繋がる。僕は「空間」の中でボーカルのレコーディングブースが1番好きなんです。ただ1人でそこにいるんじゃなくて、ディレクションしてくださる廣澤さんは優しさと一緒に、熱さがひしひしと伝わってくるんです。一生懸命歌っている自分としても、こんなに作品のことを考えてディレクションしてくださっているんだって思えて嬉しいです。だからこそ安心していろんな球を投げられる。失敗が全く恐くないんですね。このほうがいいかもって思ったものを怖がらずに出せる、そういう環境があるからこそ劇的にいろんなものが変わりました。

廣澤:出会って初めて歌を録ってから、今日まで伊藤くんと収録現場で一緒にやり取りをしてきて、この2年間の彼の変わり方はひしひしと感じてますね。

(『0-2nd』公演では)お客さんの愛と懐の深さを感じた(伊藤)

伊藤昌弘

ーー互いに信頼しあう関係性が伝わってきます。伊藤さんはもともとシンガーソングライターとして活動していたところに、Argonavisのボーカルとして声が掛かったんですよね。

伊藤:そうですね。ギターで弾き語りをしていたので、声優業も全くやっていない状況でした。Argonavisだとキャラクターを通して歌うことと、ハンドマイクで歌うというのが歌唱においては初めてのことで、そこに新たな課題を感じました。

ーーシンガーソングライターの頃とはステージから見える景色も違うわけですよね。『0-2nd』で初めてステージに立った心境はどうでしたか?

伊藤:僕を知っている人は誰もいない状況で、どんな反応をしてくれるんだろうと思ったんです。最初に披露したのが「Butter-Fly」のアカペラからの歌いだしで、歌った瞬間から温かく迎えてくれて、こんなに温かい空気感なんだなとありがたさを感じました。それだけウェルカムな雰囲気だったので、そこに甘えずこっちはもっと質の高いものを届けるべきだし、そういうものを素直に、嘘を付かずに発信していきたいなって思いました。

廣澤:僕も会場にいたんですけど、あれは度肝を抜かれましたね(笑)。もしかしたらアウェイかもしれないという気持ちがある中で、あのパフォーマンスができるということに僕は感動してしまって。この人が入ってくれるんだという安心と期待感を、「Butter-Fly」のアカペラを聞いた瞬間に感じました。あの感動は忘れられないですね。お客さんの愛と懐の深さもひしひしと感じました。温かいなぁって。

伊藤:温かいですよね。

廣澤:お客さんの反応と伊藤くんのパフォーマンス両方を見て安心したというか。これはいいプロジェクトになっていくぞと、そんな確信を得た『0-2nd』でしたね。

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