平井堅×あいみょん「怪物さん」が描く“闇の向こう”の希望 両者にとっても新しさが見える楽曲に

平井堅×あいみょん「怪物さん」が描く“闇の向こう”の希望 両者にとっても新しさが見える楽曲に
平井堅「怪物さん feat.あいみょん」

 平井堅とあいみょんがコラボ曲「怪物さん feat.あいみょん」を3月27日に配信リリースした。その紹介を兼ねて本稿では「平井堅のこれまでのコラボレーション」について振り返ってみたい。

 平井堅のコラボですぐに思い出したのが2年前にJUJUのために書いた「かわいそうだよね (with HITSUJI)」。同曲はコラボというわけでなく楽曲提供なのだが、他者への初めての提供曲となる同曲は平井堅にとっては珍しいコラボレーションとして数えてもいいのではないだろうか。「かわいそうだよね」は都会で必死に働く女性の孤独感を冷徹に抉り取る一幕劇のような物語で、せつなさを通り越してとことん暗い気持ちになれる秀逸なバラードなので未聴の方はぜひチェックしてほしい。2018年の『Ken’s Bar』横浜アリーナ公演の1曲目にこの曲をセルフカバーして客席が息を呑んだシーンが印象的だった。

 昨年のインタビュー時に興味深い話を聞いたのだった。「ディーバと呼ばれる歌うたいの女性は孤独と闇を背負う職業である」というようなことを彼は言い、闇を抱えている人が好きで、「放っておくとそういう歌詞ばかり書いちゃう」とも言った。そこでまた思い出したのが6年前に安室奈美恵をフィーチャリングした「グロテスク」で、どす黒いハウスビートに乗せて安室奈美恵に〈I hate you〉と歌わせる、鬼演出家のような発想がとてもかっこよかった。安室奈美恵に闇が似合うかどうかはさておき、ソングスタイリスト平井堅の美学がそこにフォーカスしたがっていたことは間違いない。2年前のシングル曲「知らないんでしょ?」が、平手友梨奈とのテレビ番組でのコラボがきっかけになっているのはファンには周知の事実だが、彼女もまた孤独と闇がよく似合う女性だ。

平井 堅 『グロテスク feat. 安室奈美恵 (MUSIC VIDEO YouTube ver.)』

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