平井堅、『4分間のマリーゴールド』主題歌で記録更新 ドラマを引き立たせるバラード曲の数々
現在放映中の金曜ドラマ『4分間のマリーゴールド』(TBS系)の主題歌として、平井堅の新曲「#302」が起用されている。本作はキリエ原作の同名コミックの実写化。手を合わせた人の「死の運命」が見えてしまうという特殊な能力を持つ救急救命士・花巻みこと(福士蒼汰)が、ひょんなことから義姉・沙羅(菜々緒)の余命を知り、禁断の恋に落ちていく様を描く切ないラブストーリーだ。
そんなドラマに合わせ平井が書いた「#302」は、シンプルなストリングスのアレンジが心に沁みるミディアムバラード。自身も「“自らの身を削るほどに、焦がすほどに相手を想う気持ち”というところを共通項に、ドラマと並走するような、もう一つのラブストーリーを紡ぐつもりで書きました」と語る通り、胸を締め付けられるような切なさが楽曲のすみずみにまで満ちている(引用元:ソニーミュージック公式サイト)。タイトルの「#302」とは、カラオケボックスの部屋番号なのだろう。曲の中の“もう一つのラブストーリー”では、恋人と別れたばかりと思われる“君”と“君”に密かに想いを寄せる“僕”とのやり取りが、カラオケの小さな室内を舞台に展開する。〈ずるくてもいい 代わりでもいい 君の寂しさの一番近くにいたい〉という一節は、義姉に思いを寄せる主人公の姿とも重なり、今後ドラマが展開するにつれ一層共感を呼ぶフレーズとなるに違いない。
平井がドラマ主題歌を手掛けるのは今作で18作目。TBSドラマでは2017年放送の『小さな巨人』の主題歌「ノンフィクション」以来、約2年ぶりのこととなる。また、本作の主題歌を務めたことで、“男性ソロ歌手として地上波ドラマの主題歌を務めた本数”が、福山雅治と並び最多となったことも発表された。いかに彼の楽曲がドラマの現場で求められているかの証だろう。
そもそも三谷幸喜脚本で話題となった『王様のレストラン』(フジテレビ系)の主題歌「Precious Junk」でデビューを飾った平井堅。その後さまざまな作品に音楽で花を添えてきた彼だが、やはり真骨頂と言えるのがバラードだ。