BARBEE BOYSは今までとは異なる意欲で新作とライブに向かったーー10年ぶりワンマン代々木公演を振り返る

BARBEE BOYSは今までとは異なる意欲で新作とライブに向かったーー10年ぶりワンマン代々木公演を振り返る

 BARBEE BOYSが、『突然こんなところは嫌いかい?』と題した10年ぶりのワンマンライブを1月13日に東京・国立代々木競技場第一体育館で行い、1月19日にはLINE CUBE SHIBUYAで追加公演を行った。

 KONTA(Vo/Sax)と杏子(Vo)のツインボーカルに、イマサ(Gt)、エンリケ(Ba)、コイソ(Dr)の5人は、1984年にデビューし1992年に解散したが、折に触れライブは行ってきた。2009年にはデビュー25周年を記念して全国4箇所をツアーし、翌年のツアーファイナルは日本武道館だった。今回は29年ぶりの新作を携えての活動再開だ。本稿では代々木公演の模様を振り返りたい。なお、この会場でのライブは1988年4月以来になる。

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KONTA(Vo/Sax)
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 オープニングSEに流れたのは、1988年に映画『・ふ・た・り・ぼ・っ・ち・』のサントラ用にKONTAとイマサが組んだユニット・RADIO-Kの「JUST TWO OF US」とBARBEE BOYSの「part of silence」。この2曲が終わるとステージ前面の紗幕に5人のシルエットが映り、アカペラのコーラスが力強く響いた。「女ぎつね on the Run」の曲中のコーラスパートだ。幕が振り落とされ5人が姿を現すと場内に大歓声が起こった。

 ドラマチックな幕開けを一蹴するように、バンドは前のめりに走り出す。KONTAと杏子がテンポよく掛け合いで歌う彼らならではのスタイルで、「使い放題tenderness」「泣いたままでlisten to me」と畳み掛けた。KONTAは間奏にソプラノサックスを吹き、杏子はロングのフレアスカートを靡かせながら踊っている。イマサのシャープなギターが高揚感を引き締めた。

 「国立代々木競技場第一体育館、来てくれた諸君ありがとう。あんたたちと、空間と空気と時間を共有するんだぜ」とKONTA。続けてライブビューイングが行われている全国22箇所と生中継しているWOWOW視聴者に向けて「あんたたちと空間は共有できないが、やっぱり一緒にいるんだぜ」と呼びかけた。さらに「俺からみんなに聞いておきたいことがある。イエスかノーで答えてくれ。突然こんなところは嫌いかい?」突然のことに観客が戸惑っていると、「つまんないこと言った俺が悪かった」と愚痴めいたことを言い出し、それを次の曲「くちにチャック」へと繋いだ。滑ったのか狙いなのか、相変わらず人を煙に巻くことにかけては一流だ。

 杏子は〈“手はひざ くちにチャック”〉という歌詞に合わせてポーズを決め、「midnight peepin’」ではチャーミングに歌い踊って見せた。曲によって、目深にかぶったハットで大人の女を気取ったり浅めに被って笑顔を見せたり、杏子の小物使いのテクニックは秀逸だ。と思うとエナメルのトップスを剥ぎ取りビスチェになってみせたりと、センターから半歩下がりながら存分に存在をアピールする。それ以上に大きいのがツインボーカルの一人としての大きさだ。ハードな「STOP!」で聴かせたタフなロックボーカルは彼女の本質を見せ付けていた。MCではこんなことを言った。

「やっぱりバンドはいいねえ、ライブはいいねえ。今回こういう風にライブができて嬉しいです。私たち、新しいアルバム『PlanBee』を作りました。去年の暑い夏に、横浜にある秘密基地みたいなスタジオで、放課後の部活みたいな感じで、思春期の男子を見てる感じで。ずーっと音を出していて、帰らないの男子が。私は帰りたいんだけど、男子たちはずっとスタジオで音を出していて。そんなのをキュンとしながら見てました。それが『PlanBee』という作品になりました。私たちの熱い想いが詰まっています」

 その『PlanBee』からの「CRAZY BLUE」にも観客は体を揺らし、KONTAの歌から始まるリード曲「無敵のヴァレリー」は腕を振りながらステップを踏んでいた。熱気に応えるようにイマサのギターソロがフリーキーに響き、新曲が十分浸透していることを感じさせていた。

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