BTS、TWICEら筆頭にK-POPは“ブーム”で終わらない存在に 2019年日本国内の動向を各種チャートから振り返る

 IFPIが発表したGlobal Music Report 2019によれば、2018年に韓国の音楽業界は17.8%の売上成長を見せたという。SpotifyやYouTubeなどのプラットフォームを通してグローバル人気が高まっているK-POPだが、一方で2年ほど前から若年層を中心に2度目の「K-POPブーム」とも呼べる市場拡大を見せた日本国内でのK-POP市場は、2018年には274.5億円に達し、第1次K-POPブームのピークだった2011年の265億円を超えた。2019年の日本国内でのK-POPがどのような広がりを見せたのか、各種チャートを参考に振り返ってみたい。

BTS『Lights / Boy With Luv』(通常盤)

 先日発表されたビルボードJAPAN・HOT100年間チャートのTOP100(※集計期間:2018年11月26日~2019年11月24日)のうち、韓国グループのランクインは11曲(BTS・TWICE・BLACKPINK・IZ*ONE)(参考:ビルボードJAPAN・HOT100年間チャート)。ビルボードJAPANのHOT100チャートはフィジカル(CD)とデジタル(ストリーミング・DL)及びYouTubeとGYAO!の楽曲動画再生回数、楽曲とアーティスト名のツイート数、ラジオのエアプレイ回数とカラオケチャートなどを合算した楽曲チャートで、純粋な楽曲の売り上げ以上に「世の中でどのくらいバズっているか」が加味されているチャートである。男女人気国内グループやバンドなど、さまざまなジャンルが混在する中で10%以上を占めるということは、K-POPが人気ジャンルのひとつとして定着しているひとつの指針だと言えるだろう。実際、2018年にデビューしたばかりのIZ*ONE以外はいずれも今年ドームクラスでのライブをおこなっているグループだ。

 一方、フィジカルCDとDL・CDDB照会数を合わせたHot Albumsチャートでは9枚(TWICE・BTS・東方神起・ジェジュン・GOT7・テミン)がチャートインしている(参考:ビルボードJAPAN・Hot Albums年間チャート)。こちらはSNSやエアプレイなどの“バズり要素”が含まれない分、よりアーティストとしての人気がわかりやすいチャートだが、こちらで目立つのは、東方神起やジェジュン、テミンといったキャリア10年以上のアーティストのランクインだろう。これらの第1次K-POPブームの時から活躍しているアーティストがランクインしているということは、その時からのファンが根強く残っているということでもある。実際、3年ほど前から第1次K-POPブームの時に活躍していた男性アーティストの入隊ラッシュが始まっているが、東方神起やSUPER JUNIORなどメンバー全員が兵役を終えて復帰してドーム公演やアリーナツアーを行う事例が特に日本国内では増えてきている。メンバーが多いSUPER JUNIORは全員が兵役を終えるまでに9年かかったが、その間も残ったメンバーでツアーを回ったりD&EやK.R.Y.などのユニット、あるいはメンバーそれぞれのソロ活動(コンサートやファンミーティング)など様々なスタイルで日本でもコンスタントに活動し続けており、後続グループのある種のロールモデル的な存在になったと言えるのではないだろうか。彼らの後輩で現在1993年生まれの末っ子・テミン以外全員が入隊中のSHINeeも、残ったテミンがソロアーティストとしてアリーナツアーを行うまでになっている。一方、男性アイドルよりもグループとしての活動期間が短くなりがちな女性アイドルでも、ソロアーティストとして日本オリジナルアルバムのリリースや全国ツアーを行なっている少女時代のテヨンや、今年全国もツアーを開催し、来年は日本デビュー20周年を迎えるBoAなどのベテラン勢も健在だ。

 確実にお金を払って作品を買ってくれるファンの数がダイレクトに反映される、CDの売り上げのみを見ると、アルバムとシングル両方でK-POPアーティストの数は多くなり、SEVENTEEN・MONSTA X・NCT127・WINNER・SF9・PENTAGONといったホール〜アリーナクラスのツアー規模のアーティストもランクインしている(参考:ビルボードJAPAN・Top Singles SalesTop Albums Sales)。特にGOT7はCD売り上げがメインのチャートではいずれもランクインしており、5年に渡って日本では6人という変則的な形でも韓国での活動と並行して地道に行ってきた結果が、固いファンドムに結実していると言える。同じJYPエンターテインメント所属の先輩男子グループである2PMと似た傾向を感じる。

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