ジョン・フルシアンテ、ギタリストとしてバンドに与えた影響とは Red Hot Chili Peppersへの復帰を機に解説

 12月16日(現地時間)、Red Hot Chili Peppersが公式Instagramにて、ジョン・フルシアンテの加入を発表した。ジョンは、同バンドを2009年に脱退した元メンバー。テクニカルかつ多彩なギタープレイから、ジョン・メイヤー、デレク・トラックスと並び「現代の三大ギタリスト」とも呼ばれている。彼がバンドに復帰することを知り、SNSを中心に歓喜するファンの声も多く見られた。同時に、2010年に加入したギタリスト、ジョシュ・クリングホッファーの脱退も発表に。Red Hot Chili Peppers『I’m With You』『The Getaway』で、重要な役割を果たしていたギタリストだけに、ジョシュの脱退を惜しむ声もあった。そこで今回の発表を受けて、ジョンのギタリストとしての功績や、ジョンとジョシュそれぞれがバンドに与えた影響について、音楽ライター・ノイ村氏に話を聞いた。

Red Hot Chili Peppers『By the Way』

「ジョンは、ジミ・ヘンドリックスやフランク・ザッパなどの60年代〜70年代のギタープレイにインスピレーションを受けて、現代に継承しているプレイスタイルを見せていました。ただ、ジョン自身はThe DamnedなどのパンクやNirvanaといったオルタナティブにも影響を受けていますし、かつ、Red Hot Chili Peppersはファンクの要素も強いバンドです。ハードロックの伝統的なプレイだけでなく、パンクの勢いやファンクのリズム感などといった幅広い音楽性をも咀嚼した上で、自身のインスピレーションに身を任せたフレーズやギターソロを演奏し、スタジアムを熱狂させていました。また、彼のギタープレイの特徴として「枯れたメロディ」という表現がよく使われています。懐かしいメロディや枯れたような歪みなどをフレーズとして添えていて、それは楽曲にも影響を与えています」

Red Hot Chili Peppers – Californication [Official Music Video]

 幅広い音楽性を取り入れたギタープレイでRed Hot Chili Peppersのサウンド作りに貢献していたジョン。しかし、脱退後のソロ活動では電子音楽を追求していたようだ。

「もともと彼がバンドを脱退した理由は、自由な創作環境のなかでインスピレーションを追求したいという考えからでした。そのため脱退後のソロ活動ではギターサウンドはほとんどなく、Aphex TwinやSquarepusherを彷彿とさせるようなテクノやドリルンベースを取り入れた電子音楽を制作していました。彼自身はプログラミングでの音楽制作を通して、リズムの探求などに熱を入れていたようで、ソロでの楽曲は、一曲の中で何度もテンポを変えるようなアプローチが特徴的です。そのような楽曲傾向は、テクノレーベル<Acid Test>からリリースしたTrickfinger名義での『Trickfinger』(2015年)に顕著に現れています。音楽の可能性を広げるような楽曲作りに挑んでいるように感じましたし、このようなアプローチはRed Hot Chili Peppersではできなかったことだったと思います」

Trickfinger『Trickfinger』

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