BARBEE BOYSに聞く、再始動の真相と29年ぶり新作への思い 「この5人が集まればバービーになる」

BARBEE BOYSに聞く、再始動の真相

今ならバービーにも、非バービーにもなれる

ーーコンタさんと杏子さん、久しぶりに掛け合いで歌ってどうでした?

杏子:面白かった。1回一緒にブースに入って歌ったの。向かい合って歌ってみて、面白かったけど。そしたらノリが合いすぎちゃって、気持ち悪いよねってなって(笑)。じゃ一人ずつ歌を決めていこうって。

コンタ:面白かったのは面白かったよね。こういう風に合っちゃうんだって俺も驚いた。

エンリケ:語尾まで一緒みたいなね。

イマサ:エンジニアの人がどうしますかっていうから、最初は向き合って歌ってもらったんだけど、1回歌い終わったら、「マイクこっちに向けてください」って(笑)。聴いてて気持ち悪い(笑)。普通はデュエットもののレコーディングって向き合ってるじゃん。あれはMVだけなのかな?

杏子:でも和田唱(TRICERATOPS)くんと一緒に歌った時は向き合って歌ったし、お互いのノリに合わせようとする感じだった。

イマサ:まぁ絵的には面白いのかなと思ってさ。やったらむず痒い(笑)。二人で同じ方向を向いて、なんぼだったね。

ーー新曲も、やはりお二人の掛け合いがBARBEE BOYSの看板だと思います。リード曲が「無敵のヴァレリー」になったのは?

【MV】無敵のヴァレリー / BARBEE BOYS]

コイソ:先行配信するってことだったから、歌始まりの方が面白いんじゃないかって。

イマサ:昔のロックのヒット曲って、イントロなしの歌始まりが多かった。それに、意外に短かったから、ラジオとかで途中で切らずにフルでかけてもらえそうだなって。

ーー1曲目「ぼくらのバックナンバー」はセルフヒストリーめいたところもあるのかと。

イマサ:作ってから、そういう風に思われそうだな、しめしめ、と(笑)。これは〈袋とじのミステリー〉って言葉が最初に浮かんできたんだけど、最近は袋とじを知らない人もいる。ガッカリだよ。

コンタ:「無敵のヴァレリー」と、どっちを先行にするかって話だったんだけど、「ぼくらのバックナンバー」は青臭いかもしれない、若ぶってると思われるとやだなって(笑)。

ーーアルバムタイトル『PlanBee』にはどんな意味が?

イマサ:今回、いろいろ計画していく中で、ほとんどがね、決まったのがプランBなのよ。それで、「B」って「Bee」じゃんって。ちなみに、アナログ盤は『PlayBee』。曲順とかが違うんです。実はね、最初はCDも出さずに配信のみにしたかったの。だけどやっぱりCD出そうよというのが、すでにそこでプランBなのよ。それで、もういいだろうって思ってたらアナログもって話が出て。出せるなら出しちゃおうかって。

コンタ:考えてみたら、CDとアナログって、今時たいして売り上げが変わらないということも考えて。アナログ、(ジャケットも)でかいし。

エンリケ:そういうのも、やっぱりみてみたいし。

イマサ:12インチジャケットって、やっぱり自分らのは久しくみてないわけだから。我々の最後のアルバムはCDしか出てないからね。

杏子:真ん中のレーベルのデザインとかも、ああそうだったって思って。

コイソ:レコードってこうだったってね。

イマサ:だからレーベルデザインとかも考えるのは楽しかったよ。

ーーBARBEE BOYSとして過ごしている時間は、休んでいる時期もあったとはいえ37年。みなさんにとって、どういう時間だったんでしょう。人生の中で一番大事な時間だったのかなと思いますが。

コンタ:大きな部分、だね。だから、一番忙しかった時なんかを考えると、「バービー時間」と「非バービー時間」だけだったの。非バービー時間が長くなっただけかな、という気がするな、俺はね。

エンリケ:非バービー時間にバービーを求められることへの心労とか困惑みたいなのはあったよ。解散してすぐは、デカかったかな。できるだけ、バービーでありたくない気分も当時はあったね。どうしてもそこかよってね。でも、そりゃそうだよねって思えるようになった。超える・超えられないみたいなことも考えるよね。でも一人じゃ超えられない。個人になった時に、バービーを求められても一人だし、超えようたって個人だし。そうじゃないところの本来の自分の音楽であったり、音楽との向き合い方だったり、結構考えて考えて、だったね。そんな思いが一巡、二巡して、それはもう否定できないというか。今はもっとあっさり付き合えるし、バービーにも、非バービーにもなれる。

杏子:もう解散って言葉に対して、そんなに真面目に考えなくてもいいっていうか。始めの頃は、さっきから言ってるみたいに解散したのにバービーを要求されたりとか、解散したのにまた集まってやるのとか思ったりしたけど、もうそんなのね(笑)。多分、人は区切りがあると説明しやすいしわかりやすいからそうなるけど、この5人は、集まればバービーになるというのは、ずっと続いてることだから。そんなに律儀に、解散ライブやりました、みたいな話をしても自分ももうよく覚えてないし(笑)。

ーー代々木第一体育館は1988年にやって以来ですが、ライブに向けての思いは?

コンタ:今は代々木と渋谷公会堂(現:LINE CUBE SHIBUYA)のことを考えるのが精一杯で、その先までは考えられない(笑)。

イマサ:ある意味、行き当たりばったり。そこは変わってないのかも(笑)。代々木ではみんなに渡すお土産もあるしね。

コンタ:みんなにCDをタダで配るの。

イマサ:そもそも何か記念品をつけようって言ってて、最初はだから、特別なサイトにアクセスできるQRコードにしょうかとか言ってたのが、なんとなくモノになってきて。したらやっぱCDだろうって。『PlanBee』じゃないやつ。

コンタ:最初に言ったみたいに、代々木でライブをやることが先に決まったからそれが目的みたいに見えちゃうかもしれないけど、実はそうじゃないんですよ、ということはもう一度言っておきたい。

エンリケ:やっぱり顧問の先生がいないっていうのが大きいね。「代々木やってごらん」じゃなくて、「代々木空いてるならやろうか」ってこちらから動いたから。過去の代々木とか武道館とは全くニュアンスが違う。自分たちで動いてる。

イマサ:微妙な言い方かもしれないけど、やらされてる感がないね。でも、やらされてる方が楽だったかな(笑)。

(取材・文=今井智子)

■リリース情報
デジタル配信「無敵のヴァレリー」
2019年11月8日(金)0時より配信中
・ダウンロードサービス
iTunes、Amazon mp3、mora、Google Play、レコチョク、music.jp、オリコンミュージックストア、着信★うた♪ドワンゴジェイピー、MySoundフル、HAPPY!うたフル、GIGA MUSIC、ちゃくステージ、ototoy

・サブスクリプションサービス
Apple Music、Amazon Music Unlimited、Google Play Music、 LINE MUSIC、AWA、うたパス、KKBOX、Rakuten Music、dヒッツ、Rec Music、Spotify、YouTube Music

CD 『PlanBee』
12月18日(水)発売【ローソンHMVでの独占販売】
価格:¥2,750(税込)

<収録曲>
1.ぼくらのバックナンバー
2.無敵のヴァレリー
3.CRAZY BLUE
4.カリビアンライフ
5.翔んでみせろ

<購入方法>
・HMV&BOOKS online受付はこちら
・全国のローソン・ミニストップ店内「Loppi」(商品番号:120968)
・HMV店舗(予約受付中)

アナログ盤 『PlayBee』 
2020年1月13日(月・祝)発売
価格:¥3,500(税込)

<収録曲>
Side A:翔んでみせろ/無敵のヴァレリー/ぼくらのバックナンバー
Side B:キッズアーオーライ/あいさつはいつでも/CRAZY BLUE

1月13日(月・祝)ライブ会場引換予約はこちら

■ライブ情報
BARBEE BOYS『突然こんなところは嫌いかい?』SOLD OUT
2020年1月13日(月・祝)国立代々木競技場 第一体育館
開場16:00/開演17:00
チケット代:指定席¥9,800(税込)※おみやげ付き
注釈付き指定席¥9,800(税込)※おみやげ付き

BARBEE BOYS 『突然こんなところは嫌いかい?追加公演』
2020年1月19日(日)LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) 
開場17:00/開演17:30
チケット代:全席指定 ¥8,800(税込)
年齢制限:6歳以上要チケット。但し6歳未満でもお席が必要な場合はチケット必要。
チケット一般発売:2019年12月8日(日)10:00

<グッズについて>
・会場引換受付はこちら
・事前販売はこちら

■ラジオ情報
『THE MUSIC OF NOTE〜 BARBEE BOYS " まかせて Tonight“』
FM COCOLO 毎週金曜日 21:00 〜 22:00
2019年10月4日(金)〜12月27日(金)※全13 回

21世紀BARBEE BOYS オフィシャルサイト
21世紀BARBEE BOYS Twitter

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