新しい地図が多くの“NAKAMA”と繋がり届ける元気と支援 「ななにー基金」立ち上げ発表も

 また、各地で必死に平穏を取り戻そうとしている人たちに向けて、そしてできる限りの支援をと考えているNAKAMAに向けて、この日は『歌で日本に元気を!』と銘打ち特別企画を放送。この20回の放送で、駆けつけてくれた多くのアーティストとのコラボライブ映像を振り返った。

 「音楽の力」とは不思議なもので、聴く時々の状況によって、様々な想いと共鳴する。ゆずが歌った「栄光の架橋」。リリースされた当初は、NHKアテネオリンピック中継の公式テーマソングだったことから、多くのアスリートたちがその歌を胸にベストを尽くす姿に、見ているこちらまで心が震えたものだ。

 一方、『ななにー』第1回目で歌われたそれには、〈誰にも見せない 泪があった〉〈決して平らな 道ではなかった〉という歌詞に、ゼロからのスタートを覚悟した当時の3人をリンクさせずにはいられなかった。新しい地図を広げ、道なき道を進む3人への応援歌に聴こえて、胸がいっぱいになったのを思い出す。

 そして、災害や痛ましい事故が続く今、各地で歯を食いしばっている人たちの、どうか心の支えになってほしいと願わずにはいられない。岡本真夜が歌う「TOMORROW」の〈涙の数だけ強くなれるよ〉をはじめとした傷ついた心を抱きしめてくれるような曲、ファンキー加藤が歌う「希望のWooh」の〈超えろ 超えろ どんな未来でも〉のように次へと進めるように背中を押す歌……そんなふうに私たちを勇気づけてくれる楽曲が、この国にはたくさんあるのだと、また3人が一緒に歌うことで教えてくれるのだ。

 加えて、10月1日にサプライズリリースした香取のソロ楽曲「10%」も。11月1日には「Trap」の先行配信がスタート、2020年1月1日にはアルバム『20200101』(ニワニワワイワイ)のリリースも控えている。さらに私たちの生活に寄り添ってくれる楽曲が増えると思うと、ワクワクせずにはいられない。

 だが、香取のアルバム制作に新しい地図の音楽担当のスタッフが駆り出されているらしく、草なぎは少し複雑な表情だ。実は草なぎも11月27日、28日に『草なぎ剛のはっぴょう会』を予定しているのだが、「音楽担当がいないの……自主練してる」とボヤき、笑いを誘う。さらに稲垣が「重要度が……」と茶々を入れるものだから、草なぎは「僕だって重要だよー!」と、まるで兄弟ゲンカのような微笑ましいやりとりが繰り広げられた。

 すると今度は、「#ななにー」がトレンド世界1位になったことを受けて、「世界ってなんか簡単? 来月も取れちゃうんじゃないの?」(稲垣)、「こんなポンポン取れるなんてね。このスタジオの世界? ワシントンとかも入ってるの?」(草なぎ)という軽妙なやりとりも。そんな2人の暴走に香取が「ひどい! 地球! 慣れるな(笑)!」と叱る場面も、2年の充実した日々があればこそだと思うと感慨深い。

 私たちを取り巻く世界は常に動いている。ときには悲しみや苦しみ、理不尽なことに憤ることも。だからこそ、音楽の力や、彼らの持つまっすぐな想い、そして屈託のないやり取りに癒やされ、NAKAMAの支援に励まされ、また今を生きる元気をもらえる。毎月『ななにー』で3人が揃うのも、多くのゲストが出演するのも、そしてNAKAMAがみんな元気でいることも、決して当たり前なことではない。だからこそ、この時間を大切に。そして、みんなが笑顔で来月も会えることを祈りつつ、『歌で日本に元気を!』コーナーのAbemaビデオを見返したい。

(文=佐藤結衣/画像=(C)AbemaTV)

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