和田彩花、鈴木愛理、田村芽実……ハロプロイズム継承して“音楽に生き続ける”卒業メンバーたち
舞台女優とアーティストの“二刀流”で活躍する田村芽実
2016年5月にアンジュルムを卒業した田村芽実も、ハロプロ出身者として今なおステージで輝き続ける一人である。幼少期から舞台への憧れを強く持っていた彼女は、2017年1月から女優としての活動を開始。ソロとしての初舞台、故・本田美奈子の生涯を追った『minako-太陽になった歌姫-』では主演を務めたことも話題を集めた。
以降、ハロプロの舞台「演劇女子部」の時代からゆかりのある劇作家・末満健一が手がけたミュージカル『マリーゴールド』などをはじめとして、舞台女優としての存在感を発揮。一方で、2018年9月にソロでデビューシングル『輝いて 〜My dream goes on〜』をリリースしてからは、単独ライブも開催するなど、アーティストとしての活動も目立ちはじめている。
アンジュルムの前身であったスマイレージの時代から、持ち前の表現力には定評のあった彼女。昨年10月には成人を迎えたが、大人の女性になった今、パフォーマンスにどれほど磨きがかかるのかも注目すべきところだ。
後輩グループを陰から支え続ける作詞家・福田花音
和田と同じくハロプロエッグの出身で、2015年11月にハロプロとアンジュルムを卒業した福田花音は現在、作詞家として後輩たちのステージを陰から支えている。
作詞家デビューとなったのは、アンジュルム名義の3rdシングルに収録された自身の卒業ソングである「わたし」だった。以降、後輩グループであるJuice=Juiceの8thシングルにある「明日やろうはバカやろう」や、こぶしファクトリーの1stアルバム『辛夷其ノ壱』に収録された「未熟半熟トロトロ」をはじめとして、ハロプロの楽曲へ精力的に歌詞を提供し続けている。
かつてグループで共に研鑽を図っていた和田の卒業ソング「夢見た15年」でも、作詞を手がけた福田。アイドル卒業後のセカンドキャリアとして“作詞家”というのはまれなケースではあるが、星部ショウ、児玉雨子といった近年のハロプロを象徴する新進気鋭のクリエイター陣の一人として、頭角を現している。
さて、今回はソロとして音楽の世界で生き続けるハロプロ出身者に注目してみたが、彼女たちに限らず、2015年3月に無期限活動停止したBerryz工房のメンバー・夏焼 雅が3人組ガールズユニット・PINK CRES.を率いているほか、2015年12月にモーニング娘。(当時)を卒業した鞘師里保がBABYMETALのツアーに帯同しているなど、今なお何らかの形でステージにかける卒業生たちも少なくない。
彼女たちに共通するのは“ハロプロイズム”を体感しながら、自身のパフォーマンスを磨き上げてきた過去があるということ。それぞれが別々の道を歩みながらも、今後もいっそう輝きを放ち続けるはずだ。
■カネコシュウヘイ
編集者/ライター/デザイナー。アイドルをはじめ、エンタメ分野での取材や原稿執筆を中心に活動。ライブなどの現場が好きで、月に約数万円はアイドルへ主に費やしている。単著に『BABYMETAL 追っかけ日記』。執筆媒体はWeb『ダ・ヴィンチニュース』『クランクイン!』『ウレぴあ総研』、雑誌『日経エンタテインメント!』など。