東方神起、まふまふ、UVER、BLACKPINK、ポルカ……先鋭的サウンドを求めるアーティストの新作

BLACKPINK『KILL THIS LOVE -JP Ver.-』(通常盤)

 『KILL THIS LOVE -JP Ver.-』は、2019年4月に全世界配信され、韓国女性アーティストとして初めてアメリカのiTunesアルバムチャートで1位を獲得したBLACKPINKのミニアルバムのジャパンエディション。オリジナル楽曲のMVの再生回数6億超えのリードトラック「KILL THIS LOVE」をはじめ、日本語バージョン4曲を収録。さらに「DDU-DU DDU-DU」のリミックスなど全10曲が収められている。超ドープにしてオフェンシブなヒップホップ、華やかな雰囲気のトロピカルハウス、最新鋭のオルタナR&Bなどのトレンドを取り入れ、世界基準のポップミュージックに結びつけるプロダクションは驚愕のひと言。日本語を気持ちよくグルーヴさせながら、セクシーさ、切なさ、可憐さなど、様々な感情を描き出すメンバーのボーカルも素晴らしい。

BLACKPINK - 'Kill This Love' M/V
ポルカドットスティングレイ『ハイパークラクション』(通常盤)

 トリッキーなギターリフ、緻密に構築されたリズムアレンジ、オリエンタルな香りを振りまくメロディライン、そして、“承認欲求”をテーマにした切実にして愛らしい歌詞。3rdミニアルバム『ハイパークラクション』のリード曲「バケノカワ」は、高度な音楽メソッドと鋭利なポップネスを共存させてきたポルカドットスティングレイが、自らのスタイルを更新し続けていることの証左だ。さらに、高速のビートと変拍子を交えたアンサンブル、刺激的なアップダウンを繰り返すメロディが融合した「オトシマエ」、シティポップ風の洗練されたサウンドを軸にした爽やかで切ないラブソング「おやすみ」、告白をテーマにしたピュアな歌が印象的な「阿吽」、初の日本武道館公演のライブ音源「リスミー」などを収録した。

ポルカドットスティングレイ「バケノカワ」MV

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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