AKB48 矢作萌夏センターは起死回生の一手となるか 若手メンバー抜擢の意図を読む

 グループにとって約半年ぶりのリリースとなる「サステナブル」は、例年通りであれば総選挙で1位になったメンバーがセンターに立つシングルの発売タイミング。AKB48グループにとっても重要な今作で白羽の矢が立ったのが、矢作萌夏だ。

 グループ在籍1年半、17歳というAKB48にとって新星と呼ぶに値する矢作は、そのパフォーマンス力とアイドルとしての愛嬌の良さから、グループ史上最速のソロコンサート開催や8月刊行の初ソロ写真集『自分図鑑』と破竹の勢いで活躍し、AKB48を牽引しているメンバーの一人だ。矢作の両隣のポジションには、岡田と小栗が並び、今作がグループにとっての未来を示唆するシングルであることを感じさせる。ほかにも、岡田の隣に「Teacher Teacher」以来の選抜入りである村山彩希、3列目には「センチメンタルトレイン」以来の武藤十夢といった盤石のメンバーを入れながら、初選抜としてSTU48から石田千穂を選んでいるのも、今作の特徴だ。

 そして、筆者が注目したいのは、「サステナブル」がAKB48の新たな代表曲になり得るのかということ。その一つの指標に、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出場、及びパフォーマンス楽曲が挙げられる。例に、AKB48が昨年の紅白で披露したのは「恋するフォーチュンクッキー」1曲のみ。これは、指原の卒業を受けての選曲であるが、穿った見方をすれば、「恋するフォーチュンクッキー」のようなヒット曲が生み出せなかった表れでもある。これまでのAKB48と紅白を振り返れば、島崎遥香の卒業、“紅白選抜”に山本彩が選ばれた2016年には「君はメロディー」、渡辺麻友のラストステージとなった2017年には「11月のアンクレット」とその年にリリースされた楽曲を披露していた。

 例年通りであれば、AKB48は今年11月頃にもう1枚シングルをリリースする。そのシングルがどう運ぶかによってもグループの状況は変わってくるが、「サステナブル」がAKB48グループにとって起死回生のシングルであることは間違いない。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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