BTS、m-flo、踊Foot Works……世界のポップシーンにつながる新作をピックアップ

DYGL『Songs of Innocence & Experience』

 ポストパンク、ガレージロックなどのテイストを交えた無国籍な音楽性によって注目を集め、独自のポジションを手に入れているDYGL。2018年の渡英後、初となるニューアルバム『Songs of Innocence & Experience』は、インディー系ギターロック、オルタナR&B、さらに90年代のブリットポップや70年代のサイケデリックロック、80年代のAORまで幅広いテイストを取り込みながら、刺激的な独創性と快楽的なポップネスを共存させた作品となった。18世紀末から19世紀にかけて活躍した詩人、ウィリアム・ブレイクの作品にインスパイアされたという、幻想と現実を行き来するような歌詞の世界もきわめて魅力的。様々な芸術作品、クリエイターに刺激を受けながら、ひとつの場所に居着かず、ボヘミアン的な佇まいが感じられるところもこのバンドの個性だろう。

DYGL – Don’t You Wanna Dance in This Heaven? teaser
THE CHARM PARK『Standing Tall』

 韓国で生まれ、アメリカで青春時代を過ごし、現在は日本を中心に活動しているポップクリエイター、THE CHARM PARK。ソングライティング、演奏、歌をほぼ一人で構築するスタイルをさらに追求した本作『Standing Tall』は、華やかなメロディ、心地よく高揚するトラック、スキルフルなギタープレイが印象的な「Ordinary」、オーガニックなアコギの弾き語りと豊かなハーモニーを軸にした「Still in Love」、クラシカルなピアノとともに神聖な響きをたたえた旋律が広がる「Stars Colliding」など、個性と大衆性をバランスよく共存させた楽曲が収められている。伝統的なポップスのメソッドとADM(Acoustic Dance Music)やエレクトロニカにも近いサウンドメイクがひとつになった彼の音楽世界はまちがいなく、ワールドワイドなシーンに通じていると思う。

THE CHARM PARK / Still in Love (Lyric Video)
踊Foot Works『GOKOH + KAMISAMA』

 銀色の光をギラっと放つギター、濃密なファンクネスを含んだベース、厚みのあるキック、そして、〈東京は25時カラクリToLOVEるless〉というパンチラインを同時に体感できる「JELLY FISH」を聴いた瞬間、一発でノックアウト。配信先行シングル「GIRAGIRA NEON」、オカモトレイジ(OKAMOTO’S)をゲストボーカルに迎えた「GOKOH feat.オカモトレイジ」、AAAMYYYを迎えた「髪と紺 feat. AAAMYYY」を含む2ndアルバム『GOKOH』で踊Foot Worksは、ヒップホップを中心に据えたドープなポップミュージックというスタイルを完全に確立させた。R&B、ジャズ、ソウルミュージックの伝統を自然に織り込むセンス、不安と欺瞞が充満する現在の社会を照らし出すインテリジェンスもこのバンドの武器。これが売れたら世界が変わる。

踊Foot Works – JELLY FISH(Audio)

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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