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『RAINBOW』インタビュー

HY 新里英之&名嘉俊&許田信介に聞く、結成から20年の歩みと最新作『RAINBOW』の真髄

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 リアルサウンドに初登場となるHY。来年20周年を迎える彼らが、6月12日にオリジナルアルバム『RAINBOW』をリリースした。これまであえてシングルをリリースせず、オリジナルアルバムにこだわって作品を発表してきた彼ら。通常ならこの20周年に合わせてリリースすることの多いベストアルバムを昨年発表し、オリコンウィークリーチャートTOP10にランクイン、さらにはCMで「366日」がカバーされたり、仲宗根泉がテレビのトーク番組でその才能を開花させるなど、さまざまな話題を提供している。そんな波に乗るHYに、20周年プロジェクト第一弾であり、音楽性の幅をさらに広げたオリジナルアルバム『RAINBOW』の真髄を聞いた。(編集部)

「5人の好きな音楽を、HYなりに表現できた」(名嘉)

ーー今回のアルバム『RAINBOW』は、ダンスミュージックの要素も取り入れるなど、今のHYの幅広い音楽的関心が伝わってくる作品です。20周年を前にした新たな挑戦作だと感じますが、どんな風に作っていきましたか。

新里英之(以下、新里):最初にストックが4〜5曲できていて、残りはツアーを回りながら作って、沖縄に帰ってきてレコーディングして、とタイトな時間の中で作っていきました。大事な20周年目を迎えるタイミングでのアルバムだから、本当にこのアルバムの中に代表曲になりうるものがあるのか、とミーティングしたり。そして最後にできた曲が1曲目の「no rain no rainbow」とラストの「SESSION」。この2曲を最初と最後に置いて、虹をかけるように曲たちを並べていこう、とアルバムを作っていきました。自分に妥協せず作れたアルバムだなと思います。

ーー「no rain no rainbow」と「SESSION」の間には、「突然」などラブソングも入っています。

新里:「突然」の歌詞は学生時代に一目惚れした女の子の心が燃え上がるような、ときめきの瞬間を書きたかったんです。「Y!mobile沖縄」のCMソングなんですが、ポスターにキャンペーンガールの子が写っていて、そのポスターをずっと見つめながら、想像の中でその子のことを好きになって、恋していくシチュエーションを自分で作って……。そうしたら本当に好きになって、燃え上がってきたんですよ。その瞬間の言葉を書き綴っていったら、〈好きです〉っていう言葉がサビで何回も出てきて。メロディをうまく、飽きさせないようにすればきっと面白くなる、と書いていった曲ですね。新しいジャンルにも取り組んでいきたいと思って。

名嘉俊(以下、名嘉):5人の好きな音楽を、HYなりに表現できたんじゃないかな。英(新里)も皆もTHE YELLOW MONKEYや、Mr.Children、ジョン・メイヤーが好きだし。僕自身もいろんな音楽を聴いていて、いつかコラボしたいなって思うアーティストはtofubeatsさんですね。あのキャッチーさというか、癖がある感じが大好きで。たとえば「PARTY」のメロディをループさせているところの尺は、どれくらい繰り返せば気持ち良いのか、tofubeatsさんを参考にしています。

ーー以前はギターで曲を作って、皆で肉付けしていくと聞いていましたが、今は曲の作り方やプロセスはどのように?

新里:今はGarageBandを使って、ベース、ギター、キーボード、ストリングスの音を入れて、70〜80%ぐらい出来上がったものを持ってくることが多いかな。形が出来上がったら皆に振り分けて、そこからまたそれぞれの個性を取り入れて、良いところを混ぜていくんです。

ーーなるほど。許田さんはそこでベースを重ねたり。

許田信介(以下、許田):そうですね。なので今回も、難しいフレーズを考えるっていうよりは、身体から出てくるものを弾いて。そこから足りないところを英之が、こんなのはどう? って提案してくれるので、やりやすかったですね。

名嘉:自分も、英之と同じくGarageBandを一番使っているかな。あと、Instagramでもたまに曲を上げて、リスナーの反応を見ながら作っています。「じゃあこれは今回のアルバムに入れよう」とか、「これはちょっと外しとこう」とか。

ーー今回の「PARTY」がまさにそうなんですけど、HYはリスナーに呼びかけるような曲が多いなと思います。

名嘉:そうですね。ファンレターに恋愛相談や悩みを書いてくる人も多いです。その答えや、「大丈夫、皆一緒だよ」っていう思いを曲に書いているのかもしれません。

新里:ベストアルバムのツアー(『HY STORY TOUR〜うさがみそーれ めんそーれ そーれそれそれ ゆくいみそーれ』)では、初めて僕らのライブに来た方も多かったんですよ。ファンレターもいっぱいもらって。もっと盛り上げられるような曲を作りたいっていう気持ちがアルバムにも繋がっていると思います。今回はリアルで動いている感情で曲を生み出せたのが、とても良かったです。

新里英之(Vo&Gt)

ーー“リアルさ”は今作の鍵かもしれないですね。

新里:例えば「SESSION」は、同じ想いを持った人だったら、それぞれ遠回りして違う道に歩んでいくかもしれないけど、出会う瞬間があるという想いを込めてを書きました。その出会う場所が自分達のライブなのかな、と。

ーー曲のテーマや歌詞、サウンドなど色々あると思うんですが、アルバムで一番難産だったのはどこですか。

名嘉:前回のベストアルバムを携えたツアーで、5人のそれぞれのカラーと、ファンの皆さんのカラー、6色を混ぜて、7色目を見つけにいく、という話をしていて、その続編という形で今回のアルバムができたんです。僕はテーマの“虹”をどう捉えるか、どの角度から攻めるのか、すごく悩んで。結果的に一曲一曲はっきりカラーを出せたんですけど、難しかったですね。

許田:皆がツアーをまわりながら新曲を仕上げてくれたので、僕はずっと頭が上がらない状態ですね(笑)。ライブが終わったら、部屋に帰って制作して。沖縄に帰ったらすぐスタジオに入って、プリプロして、レコーディングするっていうルーティーンだったので。『GLOCAL』以降、レコーディングは沖縄でやっています。

新里:『RAINBOW』にはライブで楽しめるような曲がいっぱいあるし、バラードも入っている。ツアーではしっとりした曲も聴いてもらいながら、家族でも一人でも楽しめるような、エンターテインメント性溢れるライブにしていきたいですね。

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