2019.06.05 12:00

竹内アンナ、『at THREE』での新たな挑戦「“アコギ+α”を軸にしながら色々なことにトライしたい」

「さらにパワーアップした自分を見せたい」

ーーそして恒例のカバー曲。前々作は「No Scrubs」（TLC）で、前作は「Sweet Child O’ Mine」（Guns N' Roses Cover）でした。そして今回は、ジャネット・ジャクソンの「Rhythm Nation」です。

竹内：母がジャネット・ジャクソン大好きで、家にアルバムがありました。特に「Rhythm Nation」はMVを含めて、小さい頃からすごく印象に残っていて。まさか自分がアコギでカバーすることになるとは、思ってもなかったです（笑）。アコギ、鍵盤、ベースは生で、ドラムだけが打ち込みです。

ーーかなり大胆なアレンジですよね。

竹内：そうですね（笑）。まず、「アコギでやるとしたら、どうする？」という話し合いから始まって、徐々にアレンジしていきました。自分にとっても新しいトライだったし、試行錯誤もして、すごく楽しかったです。

ーーボーカルのレコーディングはどうでした？

竹内：最初は、「Rhythm Nation」のMVを目の前に置いて歌ってみたんです（笑）。ジャネットがキレキレに踊っている映像を観ながら歌いましたが、このアレンジには合わないというか、イメージを掴めなくて……。いろいろ考えて、“カフェでバンドが演奏していて、そこに飛び入りで歌う”という感じでやってみたら、上手くいきました。

ーー確かに、リラックスした雰囲気のボーカルですよね。ほかの曲もそうですが、解放感があるというか、全体を通して気持ちよく歌っている感じも印象的でした。

竹内：私も歌っていて楽しかったです。1枚目のときも2枚目のときも楽しかったんですけどね（笑）。

ーー作品を重ねることで、アーティストとしての自分のスタイルが出来上がりつつある手ごたえもありますか？

竹内：そうですね……。芯になるものは必要だと思うんですが、私の場合はやっぱりアコースティックギターだなって。そのうえでトラックメイカーの方と一緒にやったり、いろいろな方法を組み合わせたりするのが、自分のスタイルなのかなって思ってます。これからも“アコギ+α”を軸にしながら、いろんなことにトライしていきたいですね。

ーーそして9月には京都、名古屋、大阪、東京で『3rd E.P Release TOUR 『at THREE』』を開催します。

竹内：デビュー後初のワンマンライブはスリーピースで行って、前回のツアーはフルバンドでした。普段はひとりでライブをやることが多いから、「バンドと一緒にやるのは楽しいな」と改めて実感しました。また、2nd E.Pで私のことを知ってくれた方も増えて、すごく嬉しかったです。次のツアーは、さらにパワーアップした自分を見せたいですね。ギターのプレイや歌ももっと良くしていきたいし、会場に来てくださった方に、「こういうこともやるんだ!?」とワクワクしていただけるようなポイントも作りたいなと。

ーーライブでの表現もどんどん広がってますよね。

竹内：そうですね。バンドでやると音源に近い雰囲気になるし、ギター、ベース、ドラムのトリオ編成も、ひとりでやるライブも、それぞれに違った良さがあるなと。ライブはもともと大好きなので、いろいろなスタイルで楽しめたらいいなと思っています。

ーーめちゃくちゃ期待してます！　最後に音楽ラバーとしての竹内さんの近況について聞かせてください。ジョン・メイヤー以外にはどんなライブに行きました？

竹内：最近ではエド・シーランとか、トム・ミッシュにも行きました。台湾の宇宙人 (Cosmos People)の来日公演にも行こうと思っています。ずっとアメリカやヨーロッパのアーティストを中心に聴いていましたが、アジアにもすごくいい音楽がいっぱいあるんだなということに気づいて。ライブには行けなかったのですが、タイのシンガーソングライターのプム・ヴィプリットくんもすごく素敵。好きな音楽を聴いたり、ライブに行ったりするのは、趣味みたいなものだし（笑）、楽しいです。

ーー素晴らしい。ちなみに音楽以外の趣味ってあるんですか？

竹内：それがないんですよ（笑）。趣味の欄に何も書けないのもアレだなと思って、今年は趣味を作ることが目標だったのですが、もう半年経っちゃっいました。京都に住んでいるから、学校に行く前に早起きして、お寺巡りとかしようかな……ってお正月に考えていたのですが、起きられたことがなくて（笑）。

ーー（笑）。やっぱり音楽中心の生活なんですね。

竹内：そうなってしまいますね。でも、音楽以外の時間も大切だと思ってます。いまは大学で授業を受けているときや友達と過ごしている時がそういう時間です。もし趣味を持てば、きっと音楽にもいい影響を与えてくれるのではないかなと。あまり人がやっていないような、変わった趣味がいいですね（笑）。

（取材・文＝森朋之）