乃木坂46の“4番目の光”が放った力強い輝き 4期生の成長と決意を感じた横浜アリーナ公演
乃木坂46の4期生11人はグループ加入以降、ストイックなまでの自己研鑽に励んできた。彼女たちが坂道合同オーディションに合格したのは2018年8月19日だが、各グループに配属するためのセレクション期間もあり、乃木坂46の4期生として発表されたのは11月29日。ファンの前にお披露目される「お見立て会」は12月3日に行われた。
1期生の中田花奈はその間の4期生をこう語っている。「彼女たちはすでにシビアな環境にいるんですよ。合格してからセレクションがあって、その間のレッスンはかなり厳しかったと聞いてます。それもあって早くから『仕事』という意識を強く持ってる。1期から3期までとは違うなと思いました」(『月刊エンタメ』2019年2月号)。今年に入ると、2月21日から24日に開催された『乃木坂46 7th YEAR BIRTHDAY LIVE』に出演。4月9日から21日には乃木坂46の伝統行事である『3人のプリンシパル』が行われた。
第一幕での自己PRや演技を観て、ファンが投票。票数の多いメンバーが第二幕に出演できる、というシステムの舞台が『プリンシパル』シリーズだ。これまでの『プリンシパル』は自己PRでの創意工夫やエチュードでの対応力で役を獲得できることもあったが、今回は演技力のみが勝敗を左右する構成になっていた。
11人が毎日のように涙を流しながら苦闘し、12日間16公演を乗り越えた千秋楽公演。5月25日に横浜アリーナで4期生単独ライブが開催されることがサプライズ発表される。厳しいレッスンの日々が再び始まった。
5月25日、OVERTUREとともにオープニング映像が流れ、ステージに11人のシルエットが現れる。4期生たちは23rdシングル『Sing Out!』に収録された4期生曲「4番目の光」を初披露。11人は笑顔を絶やさず“先輩たちへの憧れ”と“自分たちの世代の輝き”を歌った。さらにノンストップで5曲を披露する。「ハウス!」では外周に走り出してパフォーマンス。ただ煽るだけではなく、しっかりと振りを踊ったうえでファンにアピールする姿が清く正しく美しく映った。「あの日 僕は咄嗟に嘘をついた」では11人が一気にスイッチを切り替え、曲の世界をシリアスに表現する。表情だけでなく上半身の体重のかけ方も変えているようだ。北川悠理と矢久保美緒の個性的なシンメは、乃木坂46の新しい可能性を感じさせた。
ここまでセンターを務めたのは遠藤さくらだった。親や友達から「控えめすぎる」といつも言われていた遠藤。取材で「(他の4期生のように)もっと面白いことが言えればいいのに」と話すこともあった。23rdシングルの特典映像である個人PVのタイトルは「わたしには、なにもない」だ。
しかし、ステージの中央に立つ遠藤には、曲の世界を自身の表現でコントロールできる力があるように感じた。