赤頰思春期、日本進出への強い思い 「宇宙をあげる」日本版楽曲とMVから感じること
20代前半の女性2人、アン・ジヨンとウ・ジユンからなる韓国発のアコースティックポップ系ユニット・赤頰思春期(あかほおししゅんき)が2019年6月5日、アルバム『RED PLANET(JAPAN EDITION)』で待望の日本正式デビューを果たす。それに先駆けて同作品のメイントラック「宇宙をあげる」のミュージックビデオが公開された。
この曲は赤頰思春期でも人気のある曲のうちの一つ。オーディション番組の出演で注目を集め、現在の所属事務所と契約した彼女たちは、満を持して韓国で2016年4月に初のミニアルバムをリリース。インディーズとしてはそれなりの成績を収めたものの、残念ながらブレイクには遠く及ばず。そんな状況を好転させたのが「宇宙をあげる」だった。
2016年9月、テレビの人気音楽番組『ユ・ヒヨルのスケッチブック』に出演した際に同曲を披露したところ、大きな反響を呼び、瞬く間に各種チャートの上位へ。最終的には、その年の秋から冬にかけてテレビやラジオはもちろん、街中のいたるところで流れるほど、多くのリスナーに愛される1曲となった。
ヒットした理由が楽曲の良さであることに異論を唱える人はいないだろう。透明感のある音色が響きわたると、ジヨンが静かに歌い始める。自分の思いを宇宙に託し、そのすべてを愛する人に捧げたいという歌詞であれば、落ち着いた展開にしてしまいがちだが、彼女たちの場合は途中で躍動感のあるサウンドに切り替え、キャッチーなサビで一気に盛り上げる。メンバー自ら書いたそうだが(作曲は実力派ミュージシャンのバニラマンがサポート)、ベテランの作曲家が提供した曲と勘違いするぐらい完成度の高い曲であり、これで売れないわけがない。