ジャニーズWESTの微笑ましい関係性を見届けていきたい 『アメノチハレ』特典映像から感じたこと

 初回盤Aには「アメノチハレ」MV映像が収録されており、5年間の歩みを彷彿とさせる彼らのお仕事シーンが切り取られた演出に。ラジオパーソナリティとしてリスナーのおたよりを読み上げる小瀧望、インタビューに答える桐山照史と濱田崇裕、雑誌の撮影に臨む中間淳太と藤井流星、そして楽屋でファンレターを読む重岡大毅とそれを眺めて嬉しそうな神山智洋。こうした日々の積み重ねが、今の彼らを作っている。彼らの心が雨模様だった日も、逃げずに歩み続けてきたのは、ファンの言葉に支えられてきたからだ、というメッセージが感じられる映像だ。

 同時に収録されたメイキング映像では、重岡がファンと自分たちの「頑張るリレー」について語っていた。そして「ええじゃないか」のMVと同じ監督であること。大きな「OK!」の声が、元気をもらえるのだとも。ジャニーズWESTの作品は、メイキング映像がもうひとつのメインディッシュと言っても過言ではない。いつだってサービス精神旺盛に振る舞い、そして周囲にはいつも笑顔が溢れている。ファンに対してはもちろんのこと、一緒に仕事をするスタッフとも笑いを分け合って過ごしてきた。それがジャニーズWESTが愛される理由に他ならない。おふざけシーンをギュッとまとめた映像も収録されているのは、そんな彼らを制作陣もついつい愛でてしまった証だろう。

 今夜の『ミュージックステーション』のライブでは、彼らの爽やかな歌声が心にしみる一方で、トーク場面で披露されるであろう、いつもどおりのワチャワチャな7人の姿に「もっと見ていたい」という気持ちも膨らむことだろう。そんなときは、初回盤Bに収められた『We are WEST!!!!!!! やったぜ5周ねぇぇぇぇぇぇぇん ほんまサンキューサンキュー! 今日は懐かしい想い出振り返ってもええじゃないか!SP』を手に取るしかない。7つある「!」や「ぇ」にも作り手の愛を感じるが、たっぷり51分もワチャワチャ映像が収められているのだから出血大サービスだ。

 5周年を記念した「細かすぎるジャニーズWESTクイズ」では、5年経っても大盛り上がりな神山のモノマネも登場する。さらに、「go WESTイントロ よーいドン!」では、お笑いの教科書レベルのキレイな中間のノリツッコミも。「パーリパリ たこ焼きパーリー」は改めて目標が語られる場面もあり、5年間を懐かしんだり、次の5年を楽しみにしたりと、まさに盛りだくさん。

 どんなことにも一生懸命で、必死に楽しませようともがいて、それゆえに失敗も少なくない。けれど、そんなカッコ悪い部分も一緒に笑い合うのがジャニーズWESTらしさ。この先5年、10年……と、7人の微笑ましい関係性を見届けていきたい。そして、そんな彼らを応援するファンとの「頑張るリレー」が続くように願っている。

(文=佐藤結衣)

※濱田崇裕の「濱」は「まゆはま」が正式表記。

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