31stシングル『好き』インタビュー
Sonar Pocket、ラブソングを10年歌い続けて行き着いた境地「“好き”の奥にあるものを描けた」
ソナポケの“今”が伝わる3曲
ーー「Come on!Come on!」は、アニメ『少年アシベ』のEDテーマで、老若男女が口ずさめる楽曲を目指したとのこと。
ko-dai:『少年アシベ』は、大人の世代も知ってるけど、基本的には子どもたちが見るアニメなので、難しい言葉を使っても伝わらないし、頭ごなしに何かを言っても届かない。そこで、分かりやすく伝わりやすい言葉を意識しました。あと、ちょっとした気づきや格言みたいなものも、届けられたらいいなと思いましたね。いつも僕らが作っている背中を押す曲は、主観的に「こうしたらこうなる」とか「頑張れ!」というものが多かったんですけど、今回は、よりよい未来へ促すとか導こうという気持ちで、お父さんお母さんの目線で書きました。「頑張れ」と言うのではなく、「未来はあなたを待っているんだよ!」と、柔らかく包み込むような応援歌を届けたかったです。
eyeron:時期的にも4月のリリースなので、新しい環境で新しい生活を始める人にも伝わったらいいなと思います。
ーー歌詞は、それぞれで自分のパートを書いているんですか?
ko-dai:今回は、歌詞の書き方が珍しいやり方で、全員それぞれでこの曲に対して歌詞を書いていって、それぞれの歌詞からいいところをつなぎ合わせて作ったんです。特に2番はそんな感じです。
matty:3人でコンペをしたんですけど、僕のは落ちました(笑)。でも言葉としては、どこかで拾ってくれているかもしれないけど。
ーー「GLORIA」は、MIZUNOとのコラボソング。
eyeron:MIZUNO「WAVE POLARIS」というランニングシューズとのコラボソングで、初心者のファーストシューズに適していると提案しているシューズなんです。ちょうど4月だし、新たな生活がスタートするという意味でも、背中を押せる楽曲になったらいいなと思って制作しました。“POLARIS”は北極星のことで、それを道しるべにして、それぞれの夢に向かって進んでいこうという楽曲です。
ko-dai:eyeronの趣味がランニングなので、僕らはそのバーターです(笑)。何曲か作ったうちの1曲で、これはNAOKI-Tさんと大知正紘くんが作曲して、そこにいつも走っているeyeronのスパイスを注入しました。自分の譜割りにはない面白さがあって、歌っていて楽しいです。ボーカリストとしての、僕の新たな一面を見てもらえると思います。聴いているだけで、闘志と言うか、頑張ろうという気持ちが、ふつふつと沸いてきますね。「Come on!〜」は、ゆっくりでいいから一歩ずつ歩いて行こうという曲。「GLORIA」は、走って突き抜けていこうという応援ソングです。
eyeron:今回の3曲で、今のSonar Pocketが伝わるんじゃないかって思いますね。
matty:三者三様で、曲調も今までの僕らにはなかったものになっています。「GLORIA」は、ベースになっているのはファンクで、こういう夜っぽいサウンドマナーに対して、J-POPのメロディを取り入れたのは新しいです。今までの僕らなら、J-POPの中にファンクを注入するじゃないけど、そういうスタイルで楽曲を制作していました。そうじゃなくて、そっちのジャンルに寄って行くというのは、アルバム『flower』から新たに取り組んでいるアプローチです。
それに加えてko-daiとeyeronは、今まで自分たちの歌に対して「これだ」というものがあったけど、それをあえてやらずに、違う歌い方のアプローチに取り組んでいて。そういう形で新しい楽曲がどんどん生まれているので、これから先がまた楽しみになります。今これができているということは、10年後にはもっと違うことができているんじゃないかって、夢がどんどん膨らんでいますね。
ーー歌は、どんな風に変わったんですか?
matty:インディーズの頃はラップをやっていて、そこから歌もやるようになって、どんどん階段を駆け上がっている感じが目に見えます。歌詞のバリエーションも増えているし。ko-daiは自分の確固たるものがありながら、器用だからすぐにいろんなものを取り込める。そういう意味では2人とも、のびしろがすごくあります。
ko-dai:いや~ありがとうございます(笑)。
eyeron:のびしろしかないです(笑)。