乃木坂46『プリンシパル』が生んできた数々のドラマ 舞台の歴史と4期生の注目メンバーを解説

 乃木坂46の4期生による初公演『3人のプリンシパル』が、4月9日より池袋・サンシャイン劇場にてスタートする。

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 『プリンシパル』は、2012年に『16人のプリンシパル』として今はなき渋谷パルコ劇場でスタートした。2013年に規模を拡大し東京、大阪で上演した『16人のプリンシパル deux』、2014年には2期生をまじえた『16人のプリンシパル trois』を開催(参考:乃木坂46、プリンシパル公演初日レポ 最も演技力を発揮したメンバーは?)。2017年には、3期生初公演として『3人のプリンシパル』に改め新たな形で幕を開けた(参考:乃木坂46 3期生『プリンシパル』はただの“原点回帰”ではないーーグループの「演劇性」はさらに深化)。

 『プリンシパル』は、一幕がオーディション、二幕が観客の投票により出演者が決まるキャスティング参加型演劇。16人、または3人がプリンシパルとして二幕に出演できる、毎公演出演者が変わる舞台だ。『プリンシパル』とは、乃木坂46全員が経験する登竜門であり、メンバーにとっては地獄のようにつらい期間である反面、ここではグループのドラマも多々生まれている。

 ドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』の中では、プレッシャーに耐えかねた生駒里奈が会見中に舞台をはけてしまう様子やゲネプロ公演で二幕に選ばれなかった松村沙友理と生駒が言い争う場面が生々しく収録されている。2012年当時、桜井玲香は「総選挙に代わるようなものになっているのでは? と思ってます」とスタート前にコメント(乃木坂46 運営スタッフブログ)しているが、繰り返される過酷なレッスン、日々メンバーに突きつけられる二幕出演という現実、緊張、プレッシャーはある種AKB48グループの選抜総選挙に匹敵する、もしくはそれ以上なのかもしれない。

 山下美月はインタビュー(乃木坂46 久保史緒里と山下美月が考える3期生の現在地 「フレッシュさ以外の武器を持ちたい」)の中で『プリンシパル』期間を振り返り「一人一人の戦い」と答えている。稽古はチーム全体で重ねていくが、基本的に二幕に至るまでのオーディションではメンバーがライバルとなる。メンバー人気がそのまま票に反映されることは否めないが、それよりもオーディションで来場者をどれほどハッとさせられるか、空気を一変できるかが二幕に繋がる鍵となっており、これまでの『プリンシパル』同様、サンシャイン劇場という数百人規模の会場が選ばれたのには緊張感を生み出す目的も含まれていると考えられる。

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