ヒプノシスマイク「The Champion」が本格的ヒップホップ曲に 理貴の起用と三者のラップを考察
「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- Battle Season」で優勝したシンジュク・ディビジョン麻天狼の優勝記念CD『The Champion』が2月27日に発売された。
男性声優12人によるラップバトルプロジェクト「ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-」の第2章にあたるBattle Seasonは、イケブクロ、ヨコハマ、シンジュク、シブヤの4つのディビジョンによるトーナメント戦が展開。CD購入者が各ディビジョンに投票して勝者を決定するユーザー参加型の企画だ。
決勝にはヨコハマ・ディビジョンMAD TRIGGER CREWとシンジュク・ディビジョン麻天狼が勝ち進んでおり、2018年12月に新宿アルタのKeyStudioにて『ヒプノシスマイク第一回韻踏闘技大會~優勝発表會~』が開催された。新宿アルタビジョンとニコニコ生放送でもその様子が同時中継され、多くのファンが見守る中、シンジュク・ディビジョン麻天狼が優勝していた。
そして今回リリースされた「The Champion」は、作詞をZeebra、作曲・編曲を理貴とZeebraが手がけていることもあり、トレーラー公開時よりヒップホップリスナーからも大きな話題を呼んでいた。
Zeebraといえば日本のヒップホップシーンを牽引してきたレジェンドであり、人気テレビ番組『フリースタイルダンジョン』のオーガナイザーとしても活躍中なのでご存知の方も多いだろう。そこで本稿では、現在の日本のヒップホップ/R&Bシーンから絶大な支持を得るプロデューサーの理貴と彼が手がけた今回の楽曲について着目していきたい。
次世代を担う気鋭のプロデューサー・理貴
今や世界にも活動の幅を広げ、日本を代表するラッパーとなったKOHH。マライア・キャリーやフランク・オーシャン、宇多田ヒカルら国内外の大物アーティストの楽曲へ客演し、88rising主催の北米ツアー『88 DEGREES & RISING TOUR』やHi-STANDARD主催の『AIR JAM 2018』への出演などで彼の名を知る人も多いだろう。そのKOHHとともにプロデューサーとしての理貴のキャリアも築かれていったといえる。理貴はKOHHの活動初期から楽曲制作に携わり、理貴がプロデュースした「Junji Takada」や「貧乏なんて気にしない」がスマッシュヒット。現在までに数多くのKOHHの楽曲をプロデュースしており、彼のライブではバックDJも務めている。
そしてKOHH以外にも、ANARCHY「Run It Up feat. MIYACHI」、BAD HOP「Kawasaki Drift」、加藤ミリヤ「新約ディアロンリーガール feat. ECD」、AK-69「Oh Lord feat. Fabolous」など、近年の日本のヒップホップ/R&Bシーンにおいて話題になったアーティストの楽曲も多数プロデュースしている。