けやき坂46、2018年は大躍進の1年に 目覚ましい活躍ぶりを振り返る

 そして全メンバーが2グループにわかれて演じた初舞台『あゆみ』。舞台上はシンプルなセットのみで、演技力だけが試される過酷な環境だったため、自ずと表現力が磨かれた。続続く、柿崎芽実や丹生明里ら10人が選抜された舞台『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』や坂道合同の舞台である『ザンビ』でも、その演技は高く評価されている。

 これらの舞台があったことで、初めて選抜制的なことが行われたが、出演できなかったメンバーもまた、SHOWROOMや番組のロケ、ラジオ出演など、休むことなく精力的に活動を続けた。その中での副産物が井口眞緒と宮田愛萌が営む「スナック眞緒」のブレイクではないだろうか(参考:けやき坂46 井口眞緒は新たな才能を発掘する天才だ 「スナック眞緒」が果たしてきた役割から考察)。この2人の好感度が急上昇したことで、グループ全体の底上げにもなったように思う。結果的に井口眞緒は『踊る!さんま御殿!!』に単独で出演し、ブログで「スナック眞緒妄想物話」を書いていた宮田愛萌は小説家としてデビューを果たした。

 また井口眞緒の覚醒は、影山優佳の活動休止も大きかったのではないだろうか。影山優佳はドラマ『Re:Mind』(テレビ東京系)で重要な役を演じ、ひらがな次期エース候補と囁かれていた。影山優佳と井口眞緒は姉妹のように仲が良く、井口眞緒が歌やダンスを影山優佳に頼っていたことがブログからも伝わってくる。そんな影山優佳が一時的にグループを離れたことで、二期生から教わることも多くなった井口眞緒は、一期生と二期生の架け橋的存在となった。一方で影山優佳は、先日『日本倫理・哲学グランプリ2018』に入賞し、国際哲学オリンピック選考会に挑戦できる権利を得た。休業中にも関わらず、ひらがなけやきの名前を世間に知らせ、グループに貢献。彼女たちが奇跡の集まりだということを実感する。

 他にも、小坂菜緒が雑誌『Seventeen』でグループ初の専属モデルに抜擢され、松田好花が舞台『七色いんこ』に単独出演を果たし、渡邉美穂が初写真集を来年に発売することが決定するなど、二期生の目覚ましい躍進ぶりが目立つ。グループとしては佐々木久美がキャプテンに就任し、加藤史帆が「ハッピーオーラ」で初のセンターを務めた。また『メチャカリ』や『カレーハウスCoCo壱番屋』のCMに抜擢されたり、『うたコン』(NHK総合)では五木ひろし、『Hot Stuff Promotion 40th Anniversary MASAKA』ではきゃりーぱみゅぱみゅといった人気アーティストとコラボしたりするなど、与えられたチャンスにはしっかりと応え、ものにしてきた1年だったと言える。

 しかし彼女たちの2018年は終わらず、アジア最大の音楽授賞式『2018 Mnet Asian Music Awards』の12月10日に行われる『2018 MAMA PREMIERE in KOREA』に出演し、帰国して直ぐに日本武道館で『ひらがなくりすます2018』を3日間開催(12月11日~13日)、そして3期生の加入と、大きなイベントが目白押しだ。彼女たちなら当たり前のようにそれらをやり遂げられるはずーーそう感じることこそが、ひらがなけやきの成長の証なのかもしれない。

(文=本 手)

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