MONKEY MAJIKならではのライブを包み込むアットホーム感 全国ツアーNHKホール公演

MONKEY MAJIKならではのアットホーム感

 サンドウィッチマンとのコラボ曲「ウマーベラス」がヒットしているMONKEY MAJIKの全国ツアー『MONKEY MAJIK Tour 2018 ~Singles Collection~』がスタート。11月11日に東京・NHKホールで行われた初日は、「Around The World」などの代表曲から「ウマーベラス」までのヒット曲満載のセットリストに、12月5日配信リリースされる「クリスマスキャロルの頃には -NORTH FLOW-」(MONKEY MAJIK × 稲垣潤一 × GAGLE)も披露。総立ちの観客が一緒に歌う一体感と、故郷を愛し家族を大切にする彼ららしいアットホーム感が漂う、MONKEY MAJIKだからこその唯一無二のステージになった。

ツアー初日には魔物がいる

 NHKホールに集まった約3500人の観客。ファン層は、小さい子ども連れの家族や年配の夫婦、若いカップル、友達同士と年代も性別も実にさまざまで、MONKEY MAJIKの人気の幅広さを実感させる。また、メイナード(Vo&G)とブレイズ(Vo&G)が出演するNHK連続テレビ小説『まんぷく』の出演者も応援に駆けつけていて、2人から紹介されると客席からペンライトを振って一斉に声援を贈った。彼らの人柄と楽曲が、多くの人をひきつけていることが、会場の様子から伺えた。

 1曲目は、彼らのネーミングの元になったゴダイゴ「MONKEY MAGIC」のカバー。続けて「Around The World」と、『西遊記』つながりの2曲を挨拶代わりに披露してファンを沸かせた。メイナードがギターをフライングVに持ち替えて演奏したのは「Change」。爽快さのあるギターリフ。ブレイズのラップがキマると会場から歓声が湧く。キラキラとしたギターサウンドの「Fall Back」、四つ打ちビート「A.I. am Human」では会場にはクラップが広がり、「goin' places」では観客がタオルを回しながら「オッオッオー」と声をあげる。また「STAY」では、爽やかなハーモニーが秀逸で、青空に突き抜けるようなイメージを見せてくれた。

 「どうも。興奮しすぎてギターをチェンジするとき、頭をぶつけちゃいました。すごいコブができて痛いよ」と、さっそく笑いを取ったメイナード。「ミュージシャンの仕事も大変だな」と返すブレイズ。こんな失敗談も構わず言えてしまうのは、ステージと客席との間で信頼関係ができあがっているMONKEY MAJIKのライブだからこそ。しかしツアーの初日というのはステージ上のアーティストにとっても観客にとっても非常にドキドキするもので、この日は頭から盛り上がりつつも、どことなく緊張感が漂っていたように感じたが、メイナードのたんこぶ発言によって、ステージ上も客席も一気に緊張が解けた様子だった。また10曲目の「夢の世界」では、ブレイズが歌い出しをミスって、「ちょっと待って、もう1回」とやり直すハプニングもあった。全国ツアー初日の魔物は確かにいたようで、ブレイズもこれでほぐれた様子だ。

 この日のセットリストは、『MONKEY MAJIK Tour 2018 ~Singles Collection~』というタイトルの通り、デビュー曲「fly」を始め「Headlight」などのシングル曲を中心に、「空はまるで」などファンに人気のアルバム曲や、ライブで初披露の曲も演奏した。たとえば「STAY」はライブ初披露とのことで、メイナードは「シングル曲じゃないけど、名曲みたいなね(笑)」と説明。ブレイズも「今までやったことのないタイプのツアーで、一度こういうツアーをやってみたかった」と、MCでツアーや選曲について語った。初めての試みが多いという点も、彼らにいつもとは違った緊張を与えていたかもしれない。しかし彼らは、そんな緊張さえも笑いに変え、自ら楽しんでいた。

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