ゲーム、舞台、アニメを席巻! 『第69回NHK紅白歌合戦』出場を決めた“刀剣男士”の魅力を解説

『ミュージカル『刀剣乱舞』 ~結びの響、始まりの音~(通常盤)』

 『第69回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)の企画コーナーに出場する”刀剣男士”が、今、大きな注目を集めている。

 紅白出場決定直後から賑わいを見せたネットの反応をリサーチすると、彼らを知るファンの大半は胸熱の大歓喜。一方では、名前も聞いたことがない人たちが「……刀剣男士って?」と疑問をもつ姿が見られた。はっきり二分化したリアクションだが、それも無理はないだろう。刀剣ブームは今や社会現象とまで言われる一大ムーブメントだが、その渦中にいなければまだ知る人ぞ知るコンテンツ。そこで今回は“刀剣男士って?”という疑問を解明すべく、基本情報やその魅力を初心者向けに解説してみたい。

 すべてのはじまりは、2015年1月にリリースされたPCゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』。簡単に説明すると、名だたる日本の刀剣を擬人化したキャラクター“刀剣男士”たちをプレイヤーが集め、強化育成。歴史を改変しようと目論む“歴史修正主義者”と戦いを繰り広げるといったシミュレーションゲームだ。刀剣男士たちの端正なビジュアル、そして人気声優の起用などからゲームの人気は一気に広がり、同年のうちには注目の若手俳優を迎えたミュージカルが開幕。さらに翌年は舞台劇とTVアニメもスタート。ゲームのユーザー数は全世界450万人を超え、新作が上演されるたびにチケットが即完売するミュージカルも、今や2.5次元俳優の登竜門的存在となっている。

 そんな「刀剣乱舞」にハマった女子たちを指す言葉「刀剣女子」も生まれた。2015年の「新語・流行語大賞」ではノミネート語50語に選出され、彼女たちの熱狂的な活動も話題に。ゲームのキャラクターだけでなく刀そのものにも興味を持った彼女たちは、刀剣の“実物”を見に全国の博物館や美術館に向かい、軒並み来館者数が急増。焼失したと思われていた人気の太刀が、刀剣女子の声で調査されたところ発見されたという偉業に貢献したり、最近では期間限定で11月25日まで開催された京都国立博物館初の刀剣特別展「京のかたな匠のわざと雅のこころ」が入館者数20万人を突破(特別展公式Twitterより)。日本刀を解説する書籍の売り上げも安定して伸びているといった状況だ。

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