乃木坂46、『帰り道は遠回りしたくなる』で首位獲得の歴史を更新 収録曲からポイントを考察

参考:2018年11月26日付週間シングルランキング(2018年11月12日~2018年11月18日・ORICON NEWS)

 2012年5月2日にリリースされた2ndシングル『おいでシャンプー』以来、オリコン週間ランキングで1位を獲得し続ける乃木坂46。最新シングル『帰り道は遠回りしたくなる』も、2018年11月26日付のオリコン週間シングルランキングで1位を獲得し、6年以上に渡る首位獲得の歴史を更新し続けています。しかも、2作目の初週ミリオン突破。その理由の一端に触れるべく、今回は乃木坂46の『帰り道は遠回りしたくなる』を聴いてみましょう。

乃木坂46 『帰り道は遠回りしたくなる』

 「帰り道は遠回りしたくなる」は、渡邉俊彦作曲、渡邉俊彦と早川博隆による編曲。ともに、近年の活躍がめざましいヒットファクトリーであるRebrastの所属作家です。

『帰り道は遠回りしたくなる』(TYPE-A)

 アコースティックな音とエレクトロニカな音が交錯するイントロから、厚いストリングスの音色が響きだし、乃木坂46のボーカルへ。この冒頭の流れこそ、乃木坂46というグループのブランディングのすべてを物語っているようにすら感じられます。つまり、変わらぬ清廉さ、透明感、フレッシュさ。そうしたものを常に提示し続ける乃木坂46のサウンドプロダクションのレベルの高さは何度でも特筆されるべきでしょう。

 さらに「帰り道は遠回りしたくなる」では、サビ前のフレーズでボーカルが突然セリフのようになり、引っかかりを残します。不思議な譜割りです。漫然と聴き流すことができないフックがしっかりと用意されており、そうした楽曲がシングルの表題曲に選ばれているわけです。

 センターとMVの主演は、年内で乃木坂46からの卒業を発表している西野七瀬。MVでは西野七瀬が、ちょっとした運命の別れ道で「アイドルになる女の子」と「アイドルにならない女の子」のひとり2役を演じています。歌詞もまた、西野七瀬と同作を最後に11月いっぱいでグループ活動を終了する若月佑美の卒業を強く連想させるものです。

乃木坂46 『キャラバンは眠らない』Short Ver.

 カップリングの「キャラバンは眠らない」も、エレキギターが前に出ている点こそ異なるものの、「帰り道は遠回りしたくなる」と同様にストリングスの音色が響きます。

乃木坂46 『日常』Short Ver.

 Type-B収録の「日常」では、プログラミングとエレキギターを主体にしたサウンドがドラマティックな楽曲を彩ります。間奏にはダブステップの要素も。

乃木坂46 『告白の順番』Short Ver.

 突然のディスコナンバーは、Type-C収録の「告白の順番」。ブラックミュージック好きはこの盤を買いましょう。Type-D収録の「ショパンの嘘つき」は、曲名通りショパンを意識したピアノと、プラグラミングによるパーカッションを主体としており、さらにストリングスの音色やスパニッシュ風のギターも響いてゆく異色のサウンド。プログラミングに振りきれているのは通常盤収録の「知りたいこと」です。

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