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『愁いのPrisoner/YOUR SONG』インタビュー

HISASHIが語る、25周年控えたバンドの現在「僕らは今もすごくGLAYを楽しんでいる」

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 GLAYが、11月14日に56枚目のシングル『愁いのPrisoner/YOUR SONG』をリリースした。同作には、ダブルAサイドシングルとしてTAKURO作詞・作曲の「愁いのPrisoner」、TERU作詞・作曲の「YOUR SONG」を収録。さらに、『LUNATIC FEST. 2018』や、8月に行われた野外ライブ『GLAY ✕ HOKKAIDO 150 GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Vol.3』の音源などが収録されている。

 今回リアルサウンドでは、前作シングルリリース時に引き続き、HISASHIへの単独インタビューを行った。久々のアリーナツアーを経て生まれた本作の魅力を中心に、HISASHIから見た“GLAYの現在”、そして来年に控える25周年について語ってもらった。(編集部)

TAKURO/TERU、それぞれが手がけた新シングル曲

――約1年ぶりとなるシングル『愁いのPrisoner/YOUR SONG』がリリースされましたが、その内容について話す前に、この一年間のGLAYの活動を通じて、HISASHIさんはどんなことを感じてきましたか?

HISASHI:そうですね……ホントにもう、点と点が線で繋がっていくような感じというか、個人的にはやっぱりアリーナツアー(『GLAY ARENA TOUR 2017 “SUMMERDELICS”』)が大きかったなと思っていて。普段2つのスピーカーから鳴っているものを、どう立体的に響かせて、その曲の持つ深みを見せていけるのかっていう。そういうものがやっぱりライブだと思うし、アリーナツアーは僕らも久しぶりだったので、演出面でも、もっともっとみんなを驚かせるようなものにしたいなって思っていたんですよね。だから、割と前半のアリーナツアーでは、僕のパートは、ちょっとホラーというか、スリラーをイメージした演出をやってみて……。

――“貞子”みたいな人が、突然飛び出してきましたよね(笑)。

HISASHI:(笑)。スリラーというかサスペンスがすごく好きで、そのせいですごく怖い夢とか見るんだけど、そういうちょっとスリリングなイメージとか曲調とか、そういうものを見せたいと思ったんです。そう、僕、Nine Inch Nailsのライブがすごく好きなんですけど、彼らのライブって、スポットライトとかじゃなくて、照明を後ろの壁に当てたり、ストロボの照明だけだったりとかするじゃないですか。そういうのがすごいサスペンスっぽくて、音楽にも合っていてカッコ良いなって思っていて、自分たちでもやってみたいなって、昔からずっと思っていたんですよね。

――なるほど。

HISASHI:なので、SEも加藤登紀子さんの「暗い日曜日」って曲にしたり、ひとりパフォーマーを入れた演出をやってみて。あれはちょっと舞台的な演出だったと思うんですよね。ジワッと驚かせるというよりも、うわって驚かせるような。そういうアングラ要素というか、ちょっとナンセンスな感じを、あえてアリーナツアーでやるってことが、僕はすごく楽しかったですね(笑)。

――私もさいたまスーパーアリーナ公演で観させていただきましたけど、「今のは何?」「あれは誰?」って客席もどよめいていました(笑)。

HISASHI:(笑)。でも、あのパフォーマーの子は、「デストピア」のMVにも出ている子だから、僕のなかでは割と辻褄が合っているというか、コンサートというものを通じて、それがやっと具現化できたっていうのもあって。それに関しても、点と点が線で繋がった感じがあるんですよね。

――そんなアリーナツアー、そして台湾公演など、大きいライブをやり続けた1年が関係しているのか、今回の両A面シングルは、いずれも壮大な楽曲になっているように思いました。HISASHIさんは、このTAKUROさん作詞作曲の「愁いのPrisoner」、TERUさん作詞作曲の「YOUR SONG」を、どんなふうに捉えているのでしょう?

HISASHI:まず、TAKUROの曲に関して言うと……それまでしばらくのあいだ、TERUと僕がアニメのオープニングテーマなどを作って、それをリード曲として出すみたいな時期があって。そうやって4人のパーソナルな部分が、GLAYの前面に出てきた時期があったんだけど、そういった活動をしつつも、そろそろTAKUROの王道ソングが聴きたいなっていうのが、自分の中にもあって。ツアー中に、そんな話をTAKUROにした記憶があるんですよね。で、それも含めて4曲ぐらいあったんですけど、今回はセブン−イレブンさんとのタイアップということもあって、いろいろな人と相談した結果、この「愁いのPrisoner」が選ばれたという。そういう感じなんですよね。

「愁いのPrisoner」ミュージックビデオ(short ver.)

――この曲は確かに、TAKUROさんらしいGLAYの王道ソングと言って良い仕上がりになっていると思いますが、歌詞に関しては、ここ最近のTAKUROさんのモードを反映しているというか……ピンポイントで“愛”を歌った曲ではなく、もっと大きな観点から“愛”やそれにまつわる“愁い”を歌った曲になっています。その対比が、すごく面白いと思いました。

HISASHI:そうですね。まあ、地元の友だちなんかは、もう孫ができて、お爺ちゃんになってたりしますから(笑)。それこそ僕らも、もう25年もやっているわけで、長らく聴いてくれている人も、だんだんとその環境が変わってきていると思うし……だから、ごく自然と歌詞も変わってきたんじゃないですかね。で、それも含めて、バンドとして成長しているというか、とりあえず10代の男の子が書く歌詞ではないですよね(笑)。

――そうですね(笑)。

HISASHI:ただ、その曲と歌詞の対比みたいなところで言ったら、GLAYは昔から結構そういうところがあるかもしれないです。悲しい曲なんだけどすごい明るい曲調だったりとか、個人的にもそういうものが好きだったりするので。歌詞が暗くて、曲も暗かったら、もう救いようがないじゃないですか。ただ、そのあたりは、JIROも僕も、良い意味でそこまで関心がないというか、歌詞の世界に寄り添うというよりも、この曲がどうすれば魅力的に響くのかっていう、そっちの部分の関心のほうが強くて。そのギャップみたいなものが、ひょっとするとGLAYの曲の魅力みたいなものに繋がっているのかもしれないですよね。

――TERUさんの「YOUR SONG」については、どうですか?

HISASHI:「YOUR SONG」は、もう彼の人柄というか人間性が、そのまま曲とメッセージになったような、そんな曲ですね。まあ、みなさん、そう思っていると思うんですけど(笑)。

――TAKUROさんが「アンパンマンのような人であり、曲」とコメントしていて、ちょっと笑ってしまいました(笑)。

HISASHI:(笑)。何か彼の器用さと不器用さの、その両方の良いところが出た曲なんじゃないかなっていうふうに、僕は思っています。変に器用な感じで作ったら、きっとこういった本質みたいな部分はスポイルされちゃうだろうし……この曲は、自分はこれが言いたいんだ、これが歌いたいんだっていうものが、ストレートに出ている歌ですよね。だから、「YOUR SONG」のほうは、かなりメッセージというかTERUの考えていることが、しっかり出ている曲になっていて。なので、多分レコーディングしたみんなもそうだと思うんだけど、漫画『SLAM DUNK』の「左手は添えるだけ」じゃないですけど、そういう感じのギターというか、それぐらい完成した強いメッセージが込められた曲でしたね。

「YOUR SONG」ミュージックビデオ(short ver.)

――この曲は、もうライブでも演り始めているんですよね?

HISASHI:こないだの函館(8月に行われた野外ライブ『GLAY ✕ HOKKAIDO 150 GLORIOUS MILLION DOLLAR NIGHT Vol.3』)でやりました。この曲は、ホントにまあ、『ラ・ラ・ランド』みたいな曲なので……MVのほうもそういう感じなんだけど、この曲をライブでやることによって、MVのようなすごい楽しい雰囲気が作れたらいいんじゃないかなって思っていて。そういう感じの曲になっていますよね。

――今回の2曲は、いずれも抜けの良いアッパーな感じの曲になっていますけど、やはりTAKUROさんとTERUさんの個性みたいなものが、すごく強く出ていますよね。

HISASHI:そうですね。あと、このシングルに限って言うと、それこそ、ここ1、2年の活動というか、そういうものが込められているような感じがしますよね。それはさっき言ったアリーナツアーもそうだし、今年の6月に出させてもらった『LUNATIC FEST.2018』とかで、同じようにバンドの道を歩んできた諸先輩たちと、今こういう形で共演させてもらうことを、すごい楽しませてもらったことだったり……あのフェスは、ホントいろいろと勉強になったところもあって。

――その模様は、先ほど話に出た函館ライブの模様も含めて、今回のシングルに何
曲か合わせて収録されていますけど、やはりここ最近は、大きい会場でのライブが、すごく多かったような気がして……新曲を作っているときも、「頭のなかで見えている風景」みたいなものが、ちょっと大きかったりしたんじゃないですか?

HISASHI:なるほど。それは確かにそうかもしれないですね。それぐらい『SUMMERDELICS』のアリーナツアーは、自分たちにとって、何か大きなものに繋がっていったところはあるのかもしれないですね。

      

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