Little Glee Monsterが語る、ワールドワイドな活動で得たもの「願望だったものが決意に変わった」

リトグリが語る国内&世界ツアーへの思い

 Little Glee Monsterが10月31日に映像作品『MTV Unplugged: Little Glee Monster』を、11月14日にアナログ盤『夏になって歌え』をリリースする。2作は現在開催中のツアー『Little Glee Monster Live Tour 2018~Calling!!!!!』の期間中に発売されるもので、それぞれグループの新たな魅力が発揮された作品に仕上がっている。リアルサウンドでは今回、発売中の12thシングル『世界はあなたに笑いかけている』も含めたインタビューを行い、5人の現状とツアーへの思いなどについて、じっくりと話を聞いた。(編集部)

「今まで背伸びしていた部分が少し縮まった1日」(芹奈)

ーーここ最近、リトグリの活動はどんどんワールドワイドなものへと進化していますよね。例えば6月21日に収録が行われた『MTV Unplugged』のように、世界的に名の知れたMTVの伝統番組にも出演(※参照:Little Glee Monster、日々の研鑽で掴んだ憧れのステージ ブルーノート東京で魅せた特別な一夜)。全編アコースティックスタイルで聴かせるという、新たな試みにも挑んでいます。あれは今年2〜3月に横浜アリーナと大阪城ホールで実施したアリーナライブで披露したボッサアレンジというのがひとつ大きな鍵になっていたのかなと思うんです(※参照:Little Glee Monster、“様々な挑戦”が結実 アリーナツアー千秋楽を見て)。そういった意味でも、皆さんにも大きな収穫があったんじゃないでしょうか?

芹奈:そうですね。原曲とは異なるイメージのアレンジで、たくさん披露できましたし。リハーサルの時点から、すごく楽しかったです。

かれん:「好きだ。」なんて、ほぼ原曲とは違うと言っていいぐらい曲調もアレンジも変わっていて、イントロだけを聴いても「好きだ。」とわからないくらいだったんじゃないかな。普段やっているコーラスも間引いたりしたので、歌い方も全然違ったし。初めてのことだったので、やる前はどんな感じになるのかなと思ったんですけど、やってみたら本当に楽しかったので、これからももっと違うアレンジにチャレンジしてみたいなという思いが強くなりました。

manaka:でも、最初はめっちゃ緊張しましたよ。お客さんもいつもライブに来てくれている若い方というよりは、若干年齢層が高かったり、『MTV Unplugged』だから応募して初めてリトグリを観るという方もたくさんいらっしゃいましたし。そういう空気感の違いもありましたけど、いつもと違うアレンジを皆さんが楽しんでくれていることが伝わってきたことで、私たち自身の緊張も徐々にほぐれていって。本当に良い経験だったなと思います。

アサヒ:確かにすごく大人な雰囲気でしたよね。個人的には、「小さな恋が、終わった」を久しぶりに披露したことが本当にドキドキでいっぱいだったんですけど、終わってからファンの方のツイートを見たら「聴けてよかった」とか「すごくよかった」とか言ってくださる方が多くて、ホッとしました。

MAYU:私も、心の底からワクワクしました(笑)。アレンジが変わったぶん、自分で歌い方を変えてみたりもしましたし。自分の音源を聴くのは恥ずかしいから嫌なんですけど(笑)、今回は何度も聴き返して、原曲との違いを出せるように頑張りました。それをきっかけに、これからの秋冬ツアーにも活かせるんじゃないかなと思ったので、楽しみながらも勉強になったステージでしたね。

ーー最新アルバム『juice』以降、楽曲のテイストのみならず表現の仕方も大人びてきた感じがすごく出ているし、今回のアンプラグドみたいな表現方法は今のリトグリに合っているのかもしれませんね。

芹奈:今まで少し背伸びしていた部分があったところが、今はそこの距離が縮まったような。あのライブは、それを実感できた1日だったかなと思いました。

「音楽には本当に国境は関係ない」(MAYU)

ーーそして7月に入ると、海外を訪れる機会が続きました。まずはアジアツアーとして、台湾と香港でワンマンライブ。海外で自分たちのワンマン公演をするのはこれが初めてでしたが、いつもと違った手応えもあったのではないですか?

芹奈:現地に行く前は、本当に会場が埋まるのかなと不安だったんですけど、いざ行ってみると私たちのことを待っていてくださる方たちがこんなにもたくさんいるのかと、その事実がすごく嬉しくて。今までもたまに、日本でのイベントに海外の方がわざわざ来てくださることはあったんですけど、そうやって海外にファンがいるということ自体あまり信じきれていなかったんです。

ーー現地で直接触れ合うことで、実感としてより大きなものがあったと。実際ライブをやってみていかがでしたか?

かれん:リトグリのオリジナル曲は日本語なのに、香港でも台湾でも皆さんすごく口ずさんでくれていて。ライブ中も私たちのやり方にちゃんと合わせてくれて、一緒に声を出したり腕を上げたりと、その楽しんでくれている感じがすごく伝わってきて嬉しかったです。あと、お客さんがインタビューを受けている映像を観たんですけど、「リトグリが世界で一番大好き!」と言ってくれていて、私たちのことをこんなに思ってくれている人が日本以外にもいるんだっていうことを強く実感できました。

ーー正直、不思議に思いませんでしたか? 例えば昨年皆さんが共演したアリアナ・グランデのように、日本に海外アーティストが来たときに、日本のファンは「待ってました!」と熱狂的に迎えるわけですよね。それを、皆さんは香港や台湾で、アリアナと同じ立場になって経験したわけですし。

芹奈:今、言われて実感しました。不思議ですよね。そんなこと、考えてもみなかったなあ……。

manaka:確かに。

芹奈:香港では、空港で待ってくださっている方たちもたくさんいました。

MAYU:本当に皆さん、目がキラキラしていたよね。実際、向こうでライブをやってみて思ったのは、音楽には本当に国境は関係ないということ。私たちもこのアジアツアーをすごく楽しみにしていたんですけど、それ以上に楽しみにしてくれていた気持ちが現地のお客さんからすごく伝わってきました。ステージからも一人ひとりの顔がしっかり見えたので、本当に行けてよかったなと思いましたし、音楽って素敵だなってそこで改めて実感しましたね。

「『やりたい』という願望が『やるんだ!』という決意に変わった」(芹奈)

ーーそこからロンドンに移動して、今度は映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』ワールドプレミアにジャパン・アンバサダーとして出席しました(※参照:Little Glee Monster、映画『マンマ・ミーア!』続編ワールドプレミアに参加)。この移動の仕方、完全にワールドツアーですよね。

全員:(笑)。

ーーこちらはライブではなかったものの、日本代表として現地に行ったわけじゃないですか。こういう役割を任せてもらえる今の状況を、皆さんどう感じていますか?

芹奈:映画のキャストの皆さんにインタビューする機会って、なかなかないじゃないですか。私たちにそれを任せていただけるというのもすごく嬉しいですし、しかも国内でもあんまり経験できないことを海外でできたからすごく楽しかったし、ちょっと職業体験をした気分でした(笑)。

他のメンバー:(笑)。

芹奈:ライターや記者の方たちってこういう気持ちなんだろうなって。本当は全然違うと思いますけど(笑)。

かれん:いつもは聞いてもらう側やからね。

芹奈:そうそう。だから、ちょっと不思議な気持ちでしたけど、すごく新鮮で楽しかったです。

かれん:レッドカーペットを歩くことも、本当になかなかさせてもらえない経験だと思うし。すごく貴重な体験ができて、ありがたいなと思いました。

ーー今まで目指してきた“世界”が、海外での単独公演や映画のジャパン・アンバサダーを経験したことで、実感として一歩近づいたんじゃないでしょうか。

芹奈:そうですね。以前はただ「ワールドツアーをやりたい」っていう願望だったものが、今は「ワールドツアーをやるんだ!」という決意に変わりました。

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