欅坂46は今、“21人の絆”から変化するとき 菅井友香&守屋茜の本音から感じたこと

 欅坂46のキャプテン・菅井友香と副キャプテン・守屋茜が、9月30日に放送された『欅って、書けない?』(テレビ東京系/以下、『けやかけ』)の企画で「2人きりの本音トーク」を行い、これからの欅坂についての重要な意見を交わした。グループをまとめてきた2人が、欅坂を支えてきた“21人の絆”というパンドラの箱を開けたことで、メンバーだけでなく、ファンの思いも問われる内容となり、欅坂史の一つのターニングポイントとなった印象だ。

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 改めて欅坂46を振り返ると、秋元康プロデュースの他のアイドルグループとは違い、特例であった長濱ねる以外のメンバーの増減はなく、全員選抜で結成から3年続いた稀有なグループだった。この“21人の絆”というグループの結束を表す言葉は、いわば欅坂のアイデンティティでもあり、誰一人欠けてはならないという意味にも捉えられる。絶対的センターである平手友梨奈が休業した際には、この21人の絆という言葉があったからこそ、戻ってくることを信じ、他のメンバーがその穴を埋めようと必死に頑張ることができた。ただ目に見える競争がないことで個人で活躍するメンバーが限られ、またけやき坂46(以下、ひらがなけやき)の独立もあり、バラエティ番組でのバリエーションも狭まった印象を受ける。

 乃木坂46とひらがなけやきと共に今夏に行われた合同オーディションでは、欅坂が変化を受け入れざるを得ない状況を作ったようにも感じた。そして平手が復帰し、志田愛佳、原田葵が休業する中、今泉佑唯が卒業を発表。8月15日にリリースされた『アンビバレント』のMVでは、今までの集大成のようなダンスが組み込まれ、夏の全国ツアーでも現メンバーでは最後というような雰囲気が漂っていた。ただ、当時のブログやインタビューを見ていると、この段階でもまだ21人の絆を信じているメンバーが多かったように思う。しかし、米谷奈々未の卒業宣言で、変化という避けられない現実をようやく受け止めるときが来た。

 そんな激動の最中に放送された先日の『けやかけ』。視聴者からの「キャプテン 副キャプテンの腹を割った話合いが見たい」というリクエストに答え、成長するグループへの戸惑いを語り合った。

 菅井が「これからいろんな変化がきっとあると思うけど、私たちのやってきたことに誇りを持って活動していきたいと思う」と切り出すと、守屋は「正直な話したら、ずっと21人が良かった。でもそれは甘えなのかなとか……難しい」と発言。続けて、菅井が「これから欅坂46自体がどんどん大きくなるために、いろんな変化を受け入れて、それをもっといい方向に、グループとしての底上げになるように、私たちが導いていかなければいけないと思う。正直ちょっと怖いけどね」と口にし、守屋も「めっちゃ怖いよー」と相槌を打った。そんな守屋は「どれだけ踊ってもどうせ見えないしとか、全然わかんないと思うしとか、思ったらそうなんだけど、全体の見え方とか、そういうグループのためにっていう考え方でさ、すごく変わるし」と個人ではなくグループのために踊ってきたことを明かし、菅井もまた「欅坂46は常に全員が全力で魂を削って踊るっていう。すごく大事にしたいし、楽曲を伝えるんだっていう気持ちは常に熱く持っていたいなって」と欅坂としてのダンスに対する思いを語った。

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