May’n&中島愛、『マクロスF』記念ソングで10年越しの共演 「Good job!」MVでの“再会”紐解く

 「Good job!」には、劇中で2059年に行われた最終決戦の前、銀河アルバイト情報誌「宇宙(スペース)アルバイター」のCMソングとしてレコーディングされた、という設定が設けられている。作曲と編曲は、「星間飛行」や「ライオン」といった『マクロスF』楽曲を手掛けた菅野よう子が担当している。(作詞はRobin Robinson)。

「May’nさんと中島愛さんの歌声の相性の良さは、アニメ放送当時からファンの間でも話題でした。「Good job!」には、二人の高音のハーモニーを活かすところは踏襲しつつ、いわゆる“CMソング”として作られたゆえの華やかさがあります。ランカ・リーの劇中CM曲を収録したアルバム『CMランカ』にも近い雰囲気を感じますね。歌自体にも独特な節回しが多々見られ、一般的には難易度の高い歌だと思うのですが、それをサラっと歌えてしまう二人のコンビネーションは流石。また、劇中で使われていた曲は戦闘にあわせて勇ましい曲調や歌詞が多かったのですが、同曲からはアナザーストーリーのような、本編とは異なる二人の魅力が感じられます。劇中では恋のライバルとして重たい描写も多かったため、MVの楽しげに談笑している姿はファンにとっても嬉しいポイントでしょう」

 また、MVの演出や歌詞にも作品への愛が散りばめられているという。

「二人の背景や小物にそれぞれのキャラクターのイメージカラーであるピンク(シェリル)とグリーン(ランカ)が使われているほか、「宇宙(スペース)アルバイター」のCMソングという設定など、『マクロスF』の世界観を尊重しているところからも作品に対する愛が感じられます。また、歌詞にある〈目と目と目が合ったとき ここにいる感じてる〉、〈手と手と手が触れたとき こころが羽ばたきだす〉といったフレーズからは、シェリルとランカ、そしてアルトの存在を感じることができます。劇中では三角関係の3人ですが、今回は友情的な視点から3人の繋がりを描写しているのが魅力的に映りますね」

 10周年記念企画として、2011年に公開された映画『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』が11月9日よりMX4Dで上映されるなど、今後も盛り上がりを見せる『マクロスF』。さらに、2019年6月にはシリーズをクロスオーバーするライブイベント『MACROSS CROSSOVER LIVE 2019』が開催されるなど、今年から来年に掛けて“マクロスシリーズ”がさらに注目を集めていきそうだ。

(文=泉夏音)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる